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唐土、宋の国に農夫がいた。家は貧しく、常に薄い衣を着て、辛うじて冬を越していた。
が、ようやく春にもなり、田に行って仕事をしていたところ、日が背中に当たって暖かくなったので、農夫は喜んで、
「さてさて、太陽というのは重宝なものだ。こんなに人を暖かにするものは、またとあるまい」
と思って、綿布の暖かな衣服がある事さえ知らなかった。
その農夫が妻に語るには、
「世の中に、日に当たるほど暖かなものはあるまい。それなのに世間の人は、こんなものがあることも知らずに、寒さを嫌うばかりだ。では、この重宝な暖かさを国の王へ申し上げて、ご恩賞に与ろうと思う」
と言って、大いに喜び勇んだ。
まことに、井の中の蛙は大海を知らずという語は、これのことである。愚かな人は、自分が持っている限られた僅かな知恵だけが、世の中みなに通用すると思ってしまう間違いを犯すが、これは、天に橋を立てて登るような行為であり、慎むべきである。
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唐土、宋の国に農夫がいた。家は貧しく、常に薄い衣を着て、辛うじて冬を越していた。
が、ようやく春にもなり、田に行って仕事をしていたところ、日が背中に当たって暖かくなったので、農夫は喜んで、
「さてさて、太陽というのは重宝なものだ。こんなに人を暖かにするものは、またとあるまい」
と思って、綿布の暖かな衣服がある事さえ知らなかった。
その農夫が妻に語るには、
「世の中に、日に当たるほど暖かなものはあるまい。それなのに世間の人は、こんなものがあることも知らずに、寒さを嫌うばかりだ。では、この重宝な暖かさを国の王へ申し上げて、ご恩賞に与ろうと思う」
と言って、大いに喜び勇んだ。
まことに、井の中の蛙は大海を知らずという語は、これのことである。愚かな人は、自分が持っている限られた僅かな知恵だけが、世の中みなに通用すると思ってしまう間違いを犯すが、これは、天に橋を立てて登るような行為であり、慎むべきである。