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昔、ある村に羊飼いの少年がいた。
少年は、自分が飼っている羊をとても大切にしていて、狼に狙われては大変だと、いつも気をつけていた。
ある日、少年は森の中で、木の枝に狼の毛が付いているのを見つけた。
少年は、狼が近くまで来ていると思い、すぐに村へ帰って、
「狼が来た。狼が来た」
と、村人たちに知らせて回った。
驚いた村人たちが、少年と共に森の中へ入ってみたが、狼の姿は発見できず、少年が見かけたという狼の毛も、風で飛ばされてしまったのか、見つけることはできなかった。
それからしばらくしたある日、少年はまた森の中で、狼の糞を見つけた。
少年は、やはり狼がいると思い、すぐに村へ帰って、
「狼が来た。狼が来た」
と、村人たちに知らせて回った。
驚いた村人たちが、少年と共に森の中へ入ってみたが、やはり狼の姿はなく、少年が言っていた狼の糞も、折から降り出した雨に流されたのか、もう、そこにはなかった。
またそれからしばらくして、少年は森の中で、狼に食い殺された兎の死骸を見つけた。
今度こそ少年は、狼がいると確信し、村へ取って返し、
「狼が来た。狼が来た」
と、村人たちに知らせて回った。
村人たちは、またかと思ったが、万一のこともあるので、少年と共に森の中へ入ってみたが、狼はおらず、狐が運び去ったものか、兎の死骸も、少年が案内した場所にはなかった。
それから2・3日して、どうしても納得できない少年は、狼を見つけようと、森の中へ入って行った。
すると思いがけず、大きな狼が少年の前に現れた。
少年は肝を潰し、転げるように村へ帰って、
「狼が来た。狼が来た」
と、村人たちに知らせて回った。
しかし村人たちは、もう3度も少年に振り回されていたので、少年を嘘つき呼ばわりして信用せず、今度は森へ向かおうとはしなかった。
仕方なく少年は、自分が飼っている羊の様子を見に行ったところ、まさに狼が羊を襲おうとしているところであった。
少年は羊を守るため、狼を追い払おうとしたが、腹をすかせた狼は逃げるどころか、少年に襲い掛かって食い殺してしまった。
それがきっかけとなって、大きな狼は、自分の家族であろうか、群れを率いて村に現れ、家畜はもちろん、村の人間たちにも襲い掛かり、村は壊滅的な打撃を被った。
昔、ある村に羊飼いの少年がいた。
少年は、自分が飼っている羊をとても大切にしていて、狼に狙われては大変だと、いつも気をつけていた。
ある日、少年は森の中で、木の枝に狼の毛が付いているのを見つけた。
少年は、狼が近くまで来ていると思い、すぐに村へ帰って、
「狼が来た。狼が来た」
と、村人たちに知らせて回った。
驚いた村人たちが、少年と共に森の中へ入ってみたが、狼の姿は発見できず、少年が見かけたという狼の毛も、風で飛ばされてしまったのか、見つけることはできなかった。
それからしばらくしたある日、少年はまた森の中で、狼の糞を見つけた。
少年は、やはり狼がいると思い、すぐに村へ帰って、
「狼が来た。狼が来た」
と、村人たちに知らせて回った。
驚いた村人たちが、少年と共に森の中へ入ってみたが、やはり狼の姿はなく、少年が言っていた狼の糞も、折から降り出した雨に流されたのか、もう、そこにはなかった。
またそれからしばらくして、少年は森の中で、狼に食い殺された兎の死骸を見つけた。
今度こそ少年は、狼がいると確信し、村へ取って返し、
「狼が来た。狼が来た」
と、村人たちに知らせて回った。
村人たちは、またかと思ったが、万一のこともあるので、少年と共に森の中へ入ってみたが、狼はおらず、狐が運び去ったものか、兎の死骸も、少年が案内した場所にはなかった。
それから2・3日して、どうしても納得できない少年は、狼を見つけようと、森の中へ入って行った。
すると思いがけず、大きな狼が少年の前に現れた。
少年は肝を潰し、転げるように村へ帰って、
「狼が来た。狼が来た」
と、村人たちに知らせて回った。
しかし村人たちは、もう3度も少年に振り回されていたので、少年を嘘つき呼ばわりして信用せず、今度は森へ向かおうとはしなかった。
仕方なく少年は、自分が飼っている羊の様子を見に行ったところ、まさに狼が羊を襲おうとしているところであった。
少年は羊を守るため、狼を追い払おうとしたが、腹をすかせた狼は逃げるどころか、少年に襲い掛かって食い殺してしまった。
それがきっかけとなって、大きな狼は、自分の家族であろうか、群れを率いて村に現れ、家畜はもちろん、村の人間たちにも襲い掛かり、村は壊滅的な打撃を被った。