続・エヌ氏の私設法学部社会学科

無理、矛盾、不条理、不公平、牽強付会、我田引水、頽廃、犯罪、戦争。
世間とは斯くも住み難き処なりや?

鯨飲馬食

2013-07-10 | 言語学講座
ご訪問ありがとうございます→にほんブログ村 科学ブログ 人文・社会科学へ←ポチっと押してください

 鯨の如く大量に飲み、馬の如く大量に食べる、という意味です。
 また、同義語に「牛飲馬食」というのもありますが、飲むほうは、「鯨」と「牛」なのに、食べるほうは両方とも「馬」で、馬にしてみれば、「何で、両方ともオレたち馬なんだよ」と、甚だ不名誉に思っているかもしれませんね。
 言うまでもなく、酒を大量に飲めば消化器や肝臓を傷め、物を大量に食べれば生活習慣病を招き、どちらも、悪ければ死に至りますから、これらの言葉は、ふつう、そうした行為を戒める目的で使われます。

 さて、私は動物が好きなので、馬はもちろん、鯨や牛の名誉も回復しておきましょうか。

 まず、飲むほうですが・・・

 飲むと言っても、鯨も牛も水は飲みますが、酒は一滴も飲みません。酒などという不健康な物を飲むのは人間だけです。
 例外的に、高級食肉牛にはビールを飲ませたりしていますが、牛が望んで飲み始めるわけではなく、肉を霜降りにしたいという人間の都合で、無理やり飲ませているわけですから、これは無視して差し支えないでしょう。
 また鯨も、大口を開けて海水を取り込みますが、餌のプランクトンを漉して、不要な海水は再び吐き出してしまいます。これに対して、酒飲みが酒を吐くのは、悪酔いしたときぐらいなものです。

 さあ、こうしてみると、「鯨飲」にしろ「牛飲」にしろ、人間なんかと比べては、鯨や牛に失礼だと思いませんか?

次に食べるほうです。

 確かに馬は、非常にたくさんの餌を食べます。
 しかし、たくさんと言っても、馬の体格や運動量から見れば、ごく適切な量であり、馬は、いや、馬でも鹿でも猪でも野生の動物は、必要なだけ食べているに過ぎず、人間のように、一日の消費カロリー量をはるかに超え、不必要なまでに食べることはありません。
 まして、大金を投じて美食に耽り、多量のカロリーを摂取しておきながら、太るからと、これまた大金を投じてダイエットをする、などといった馬鹿馬鹿しい真似をする生物など、人間をおいて他にはありません。(←ここから、「馬鹿」という言葉が生まれました・・・ウソです)

 どうですか?鯨飲馬食も牛飲馬食も、非常に健康的な食生活でしょう。

 人間だけですよ。暴飲暴食をするのは。

最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (mari)
2013-07-14 00:46:12
イタタ・・・、人間だけですか。

確かに申し訳ないですね。
返信する
人間って (エヌ氏)
2013-07-14 22:46:17
 人間って、賢いんだか、愚かなんだか、よく判りませんね。
 そうした二面性も、人間の面白いところです。
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。