クライマーズ・ハイ

１９８５年８月　御巣鷹山に日航機墜落、死者５２０名――。
地元新聞記者たちの激動の一週間を描いた・・・

『クライマーズ・ハイ』　著者 ： 横山 秀夫

事故が起きた当時、地元群馬の新聞記者であった著者が、地方紙、新聞世界の
リアルを、主人公 「日航全権デスク」 悠木に託して？悠木の視点で描く。
その臨場感たるや、自分も編集局の一員としてそこに居る！ぐらい半端じゃない。

事故の夜、一緒に衝立岩に登る約束をしていた同僚が倒れ、植物状態となる。
「下りるために登るんさ――」 そんな謎の言葉を悠木に残して。
１７年後、その同僚の息子と、鋭鋒 衝立岩の頂上を目指す悠木の “今” が平行
して物語は進む。そして、同僚の謎の言葉の意味が・・・。

メディアの本質を見抜いた投稿・・・大きな命と小さな命・重い命と軽い命・・・
ジャーナリズムとは何か？真のスクープとは何か？新聞はなんのために存在して
いるのか？地方紙の役割はなんであるのか？そして、人はどう生きるのか？

公開初日に、野郎８人（自称山男）で観に行ったという 『映画』！
“良かったよ～！” だけじゃ、なんも伝わってこんかった。で、本読んでみた。

“面白かった” という表現は違うと思った。
呼吸困難になりそうなぐらい、胸に押し迫ってきた！と言うべきか！？
『出口のない海』 読んだ時も、そんな感じだった。横山作品には感銘を受ける。