PIAFUL♪

ピアノを愛する私の・・・独断と偏見による
その時々の旬な話題?を気紛れに~♪

プラナリア

2005-09-30 | book
働かないって、いけないこと?
現代の “無職” をめぐる心模様を描いた短編集・・・

『プラナリア』 著者 : 山本 文緒

「プラナリア」・・・。言葉の響きだけでイメージしてたものとは まったく別物だった。
書き出しに 「次に生まれてくる時はプラナリアに。」 って。検索してみて “ギョッ!”
“何で、こんなもんに生まれたいの~??” 読んでくうちにな~んとなく。。。

春香(25歳)は 乳がんの手術以来、一旦は職場復帰したものの、すぐに辞めた。
恋人の神経を逆撫でし、親に八つ当たりし、バイトも無断欠勤する自分・・・。
何もかもが面倒くさかった。生きていること自体が面倒くさかったが、自分で死ぬの
も面倒くさかった。だったら、もう病院なんか行かずに、がん再発で死ねばいい・・・
そう思うが、正直、それが一番恐かった。こんな矛盾している自分に疲れ果てる。
だけど、出口が見つからない。

「プラナリアって、切っても切っても死なないんだよ。
三つに切っても、それがいつの間にか “再生” して三匹になっちゃうんだって。
とかげの尻尾みたいに、にょきにょき育って・・・」

25歳で胸を失う。再建手術はしたものの、元通りの胸に戻ったわけじゃない・・・。
胸って、女性のシンボルだもんね。「プラナリアに生まれたい。」 分かる気がする。

プラナリア とは、再生力の強い動物として良く?知られている淡水生の三岐腸類。
(注 :キモイもの苦手な人は見ない方がいいデス。piaも、もういい(・"・;) )