日本外交にはビジョンがない、哲学がない、とはしばしば説かれるところですが、日本における外交論議を思想的観点できちんと分析した論稿はあまり多くないように思われます。そうした中で、『近代日本の国際秩序論』といった酒井哲哉東大教授の一連の仕事は例外的といえます。
その酒井氏が2010年3月22日の読売新聞に「保守がホシュになるとき」という興味深い文章を寄せています。言うまでもなく、この表現は磯田光一氏の『左翼がサヨクになるとき』のもじりです。その中で酒井氏は、保守という自意識が戦後的なものであることを指摘しつつ、現在の保守主義は、保守が備えているべき懐疑精神を喪失したホシュに変じていると論じています。保守を名乗る人々が、皇統の根拠をDNAで説いてみたり、皇太子ご夫妻を公然と論難したりするという光景は、「ホシュ化」のなせるわざということになるでしょうか。
おりしも、保守を標榜する人々による新党結成の動きが目立つようになっています。こうした動きの先にあるのが保守党の再生なのか、ホシュ党の登場なのか、自民党再生の動向とあわせて注目されるところです。
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