チャイコフスキー庵 Tchaikovskian

有性生殖生物の定めなる必要死、高知能生物たるヒトのパッション(音楽・お修辞・エンタメ・苦楽・群・遺伝子)。

「二人のサラ/多摩川にサラすてづくりSarah沙羅に」

2012年03月03日 23時34分23秒 | ヘェ?ソウ?でチャオ和歌す
先日、
元ザ・モンキーズのDavy Jones(デイヴィ・ジョウンズ)が死んだ、
と報道されてた。私がガキの頃、日本でも
「ザ・モンキーズ」というTVショウが放送されてて、
そこで歌われてた、
♪●●・ミミ・・ー>レ・>ド<ミ│ー♪
(ヘィ、ヘイ、ウィー・アー・・ザ・モンキーズ)
というオウプニング・テーマが流れると、
本や楽譜を読んでる目をTVに向けたものだった。
ビートルズ人気にあやかって米国で作られたグループだったが、
その代表曲である
"Daydream Believer"は、
ドッペル・ドミナントが駆使されてて、
第二の英国国歌と俗に言われてるらしい
エルガーの「威風堂々第1番」のような、
いわゆる「英国ふう」な響きを出してた。
♪チア・ラップ、スリーピー・ジーン。
 オウ、ワッキャニット・ミーン。トゥー・ア、
 デイ・ドリーム・ビリーヴァー、アンダ・
 ホウムカミング・クウィーンーーー♪
ソルトレイクスィティ・ライヴが入ってるCDを持ってるほど、
このグループが好きだった。

ソルトレイクといえば末日聖徒キリスト教会の総本山であるが、
今日、3月3日の女の子の節句の日に、
女子ジャンプのワールド・カップが蔵王で開催された。
"ダブルヘッダー"の第1戦は、チャンピオンである
Sarah Hendrickson(サラ・ヘンドリクスン)嬢(17歳)が勝った。
高梨沙羅嬢(15歳)は2位だった。が、
第2戦は高梨嬢が大倉山につづいてバッケンレコードの
102.5mを出してWC初優勝した。
Coline Mattel嬢(16歳)がマッテルかもしれないが、
2年後の五輪で勝利の女神が
ソチの名は?
と勝者を訊ねるとき、それがどちらかの
「サラ」である可能性が大である。義経だったら弁慶が、
「数珠さらさらと押し揉んで」くれるかもしれないが、
高梨嬢選手のような有望株には国家的支援が重要である。

今日は、先週に雨で順延になった
大江戸探検隊の代替探検日だった。
変則日には内容も変則的なものにすることになった。
江戸幕府を開いた家康がその系図を寄せたのは
「新田氏」だった。ので、今日は
分倍河原(ぶばいがわら)に行ってきた。
分倍河原の戦いにおいて、新田義貞軍は
北条鎌倉幕府軍を当初の不利を覆して
結果的に打ち破った。この戦いは、のちの
「天下分け目の関ヶ原」どころではないほどの
数十万人の対決だったといわれる。
これに勝利した義貞はいよいよ
鎌倉に攻め入るのである。ともあれ、
大江戸探検隊は分倍河原古戦場址から
中河原、大國魂神社、そして、
調布と向かった。東京競馬場からの帰り道に
渋滞を避けるための裏道を辿ってみたが、
競馬開催でないときに走ったのは初めてだった。

江戸時代、調布は幕府直轄地だった。
調布という地名は、よく知られてるとおり、
律令時代の税である租庸調の調に
調絹と調布があったが、そのうちの
調布である。多摩川の流れを利して、
この一帯で採れる麻で織った布を染色してた。

(万葉集・巻14-3373/武蔵国歌)
[多麻河伯尓 左良須弖豆久利 左良左良尓 奈仁曽許能兒乃 己許太可奈之伎]
(多摩川に、晒すてづくり。さらさらに。何ぞこの子の、ここだ愛しき)
「(拙大意)多摩川の水にひたし、河原で晒しす手織りの麻。
その麻が川の水にひたし河原で日光に晒すことによって
ますます白さが【濃い】ものなっていくように、
この子のことがさらにさらに【恋】しく思えてくることであるよ」
「多摩」という地名は、tama←tema(手間)の母音交替である。
麻に手を加えること、つまり、「手麻」である。また、
「サラサラ」というオノマトペは、
能「船弁慶」に「数珠さらさらと押し揉んで」とあるように、原義は、
「物と物とが擦れ合う」さま、音を表してる。
数珠なら揉むことでサラサラ(→ジャラジャラ)という音が発し、
風が木々に触れて「葉がサラサラ」と鳴り、
髪なら毛どうしが触れて「サラサラな髪」がなびき、
春の小川なら水が音をたててサラサラいくよ、となる。

「更に」のサラや、真っ新(まっさら)のサラは、
「新規」という意味である。これは、上記の
サラサラが「物と物が擦れる」→「研磨」→「新品」
というイメージから生じたものである。また、これは
言うだけだが、番町サラ屋敷のサラは皿である。この
皿というのも、膝の皿も含めて
「かわらけ→薬を塗布して焼くと→サラサラな陶器」、
というように、その面がサラサラになってる、からなのである。
♪金もいらなきゃ、オノマトペもいらぬ。
 わたしゃもすこし、サラサラの毛がほしい♪
これは、玉川カルテットである。

ときに、
英語の女性名Sarahはサラもしくはセイラと発音する。これは、
ユダヤの「創世記」の記述にあるアブラハムの妻の名である。
「女王」という意味を持ってる。が、サラはもともと
サライ(Sarai)という名だった。レオナルド・ダ・ヴィンチが寵愛した弟子
サライは、レオナルドが命名したSalai(小悪魔)というニックネイムであり、
アブラハムの妻とは別ものである。
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