秋海棠粗雑な日々

飼育している爬虫類を中心に紹介していきたいと思います。

殖やして初めてわかること。

2024-07-20 08:42:24 | 飼育設備
爬虫両生類飼育者の常識は一般の方からすれば驚かれることばかりかもしれません。
ネズミやゴキブリ、ハエなど嫌われ者とされる生物を餌としてわざわざ飼育繁殖して
いるかたも多いことでしょう。

かくいう私も数種類の餌昆虫を飼育しています。画像のショウジョウバエも切らすこと
無く累代飼育しています。現在はショウジョウバエ飼育のための培地が販売されていて
飼育はかなり容易なものとなりましたがマッシュポテトなどで自作の培地を作っていた
時は結構苦労しました。というのも幼虫が発生が遅れた場合培地にカビが発生してしまい
うまくいかないことがありました。市販の培地用飼料はカビの発生を抑える成分が入って
いるようで失敗する事は無くなりました。私がこの種を飼育して感じたことは幼虫が発生
すると培地にカビが繁殖しなくなる・・・ということは彼らがカビ発生を抑制する物質を
体から出しているということです。発生と共に培地からは徐々に乳酸菌臭がしてきます。
この影響か近くに水を置いていて腐りかけたことがありましたからそれからは生体に与える
水は近くに置かないようにしています。もしかしたらショウジョウバエから防カビ物質が
発見なんてこともあるでしょうかね。

優れもの

2024-06-21 08:24:34 | 飼育設備
私が小学生だった頃は鉛筆削り用の小さな折りたたみナイフが普通に筆箱の
中にありました。

今のようにブッソウな世の中で無かったためでしょう。シャープペンシル全盛の
時代に置き換わっていきますがそれでも鉛筆には鉛筆の良さがあります。
私は今でも使っていた折りたたみナイフのメーカーを覚えています。まさかこの
年になって再会するとは思っていませんでした。
昨年だったと記憶しています。親しくしていただいているショップの店長さんから
優れもののスクレーパーがあると教えていただきました。ガラスケージの水垢が
驚くほどよく取れるとかで勧められました。当時、ガラスケージを使用していなかった
のでこの時は話だけで終わりました。そしてとあるイベント会場で実物と出会う機会
がありました。私が思っていたより遙かに優れた出来でした。作成した工場長様から
製品化に至るまでの貴重な話を聞かせてもらえました。当初は会社で飼育している
生き物のケージ清掃用に作ったそうです。最初は製品ではなくてあくまでも自分用
だったそうですが余りの出来の良さに周囲から販売して欲しいとの声が多く寄せられ
今に至るそうです。刃物制作のプロフェッショナル故ですが会社で生き物を飼育して
いなければ生まれなかった製品です。偶然が重なり出来上がった逸品を大事に使わせて
いただきたいと思います。

証拠写真?

2023-07-25 08:33:33 | 飼育設備
先日、お世話になっているショップさんに伸びたクラッスラ"火祭り”を持ち込み
ました。

                         撮影協力リトルタウン様
ギリシャリクガメやヘルマンリクガメが収納されているケージに入れたところ
わしわしと食べておりました。飼育下では野菜類が餌のメインになりがちです
が野草やこういった植物も積極的に取り入れたいものです。実際南アフリカでは
リクガメの生息地にこういった多肉植物が生えています。
昔ギリシャリクガメを繁殖していた頃に思いつかなかったことを少し悔やみます。
しかしまあリクガメのチビは本当に可愛いですね。今も昔も変わることなく餌を
食べている姿には癒やされます。

生体を日光浴させる時の注意点

2023-05-27 14:25:11 | 飼育設備
樹上性の種が紫外線の影響を受けて生活していることは否めません。
もちろん紫外線灯という人工物を利用するのも悪くはありませんが日光に当てる
方がより良いと言えます。

たとえ夜行性のヤモリであっても然りです。私が好んで飼育しているホソイシヤモリ
グループなどはこれに当てはまります。私が一つの目安としている外気温は30度
くらいまででそれ以上の場合は危険と感じています。そういった場合に日光浴をする
とすれば直射光が当たらない明るめの日陰を利用するのも悪くはありません。
私がプラケースで飼育をしている理由の一つは軽くて移動が簡単だからです。移動が
不便な重たいケージでは日光浴用のケージを準備しなければなりません。スペースの
無い私には実際不可能です。
日光浴をする場には必ず温度計を置くようにしています。生体とほぼ同じ状態の場所が
何度あるのかは非常に重要です。人の感覚なんぞ当てになりませんから数値を重視する
点と体感的な部分は分離して考えるべきです。私は葦簀や簾を使い僅かに日が当たる
程度に調整しています。私が飼育対象にしている個体は小型の種が多いですから暑く
なりすぎる事は避けなければいけません。木漏れ日程度の日差しの中うとうとしている
カナヘビたちを見て癒やされない訳がありませんよね。

ワックスモス(ハニーワーム)累代飼育この時期注意すべき事

2023-05-23 08:08:43 | 飼育設備
この時期は真夏を連想させる日があったり梅雨のような日があったりと温度管理
湿度管理に気を遣いますね。

私が約20年に渡り殖やし続けている餌昆虫の一つがワックスモスです。
商品名はハニーワーム、和名はハチノスツヅリガと言い養蜂業者からは害虫として
扱われています。昔は釣り餌として知られていました。私が高校生の頃には既に
販売されていましたから釣り餌として養殖の歴史は40年以上ということになると
思います。
この昆虫の維持で重要なのは湿度管理です。冬場は乾燥に気を付けないと一令幼虫が
うまく育ちませんがこれからの時期は多湿が原因のカビには特に気を付けています。
蛹になった繭の表面に付いた糞は出来るだけ除去し、乾燥させます。晴れた日で
あれば風通しのよい日陰に置いて表面がカラカラになるようにします。幼虫飼育に
ついては餌をまめに交換することが良い結果になります。
ちょこまかとした手間は掛かりますが餌昆虫の飼育から得ることが出来る情報は
多大であると私は思います。冷凍餌はあくまでも私にとっては副菜的なもので与える
餌の中心的存在ではありません。