池袋犬儒派

自称「賢者の樽」から池袋・目白・練馬界隈をうろつくフーテン上がり昭和男の記録

眠る女

2020-11-02 14:54:17 | 日記
「お子さんのことは・・・旦那さんは何も・・・」
「二人とも留学しているって・・・」
「ああ、そうですか・・・そうですね、そうでした」
家政婦は何とかごまかして、その場を去ろうとするが、女は立ち上がってその手をつかむ。
「どういうこと? 教えてちょうだい。生き返らせるってどういうこと? 誰の子供を? まさか・・・まさか・・・私の目を見て・・・ちゃんと本当のことを言いなさい。私の子供を生き返らせるってこと? ということは、二人は死んでいる・・・そうなの?」
家政婦は泣き出し、すみませんと何度も繰り返す。女はさらに力をこめて家政婦を引き寄せ、顔を近づける。
「そうなの? あの子たちは死んでるの? そうなの?」
家政婦が、こくりと頷くと、女は脱力してソファに倒れ込み、目を閉じる。
家政婦はその場に座り込んで泣き続ける。


このグランギニョル脚色は、近いうちに動画にしてアップする予定です。
ラストの場面は、ぜひ動画の方で楽しんでください。


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