池袋犬儒派

自称「賢者の樽」から池袋・目白・練馬界隈をうろつくフーテン上がり昭和男の記録

トーマス・マン【ヴェニスに死す】(実吉捷郎訳)

2024-01-21 14:44:36 | 日記

トーマス・マン【ヴェニスに死す】(実吉捷郎訳)

 

ヴェニスに死す

トオマス・マン

実吉捷郎訳

 

トーマス・マン(1875~1955)はドイツの作家。いくつもの名誉職を兼ねる豪商の家系に生まれたが、若くして文学的才能を発揮し、教養小説などが高い評価を受けて1929年にノーベル文学賞を受賞した。ナチス政権になると国外へ亡命し、戦後もドイツに戻ることはなかった。

 

 

トーマス・マンの有名な作品です。

主人公が作曲家のグスタフ・マーラーをモデルにしていることもよく知られていますが、トーマス・マン自身も色濃く反映されているように思います。

私も若い頃、スキノ・ヴィスコンティ監督の映画を観ましたが、美少年が妙に強調されているように思えて、少々失望しました。

実際の小説の核となっているのは、言うまでもなく、すでに名声を得た初老の作家の内面的変化であり、彼が見そめたポーランド貴族の息子というのはあくまで材料。

こう考えるのは、私がそういった性向にさっぱり疎い、というか全くないためかもしれません。そのせいか、この作品を最初に読んだときは、主人公の変化を非常に醜悪で薄気味悪く感じました。

しかし、今回この小説を読み返してみて、全編が「精神と美」というテーマに貫かれているのを見て、若い頃の自分は何を読んでいたのだろうと首をひねった次第です。

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謹賀新年 大倉燁子【今年の抱負】

2024-01-04 15:41:48 | 日記

謹賀新年 大倉燁子【今年の抱負】

 

皆様、新年明けましておめでとうございます。

本年もよろしくお願いします。

さて、今年の最初のファイルとして、年賀状代わりに、File 62で採り上げた大倉燁子(おおくらてるこ)の新春エッセイをアップします。私自身も、このチャンネルについては、考え直すべきことが多く、この大倉の決意には鼓舞される部分があります。是非、今年は、このチャンネルでも新しいことにチャレンジしていこうと考えています。

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