こちらは残念な結果になった読書....。もう,この主張はどんなに正論であっても,「つり人社」が言ってもダメなんだ。
2005年の特定外来生物被害防止法制定の際,10万規模のパブリックコメントがあった。バスの指定に反対するものが9割だったし自分も書いた。しかし,ときの環境大臣・小池百合子は「バスは悪」と決めつけて,いまものうのうと生きている。
命の大切さを訴えるには宗教法人を巻き込むがよいのではないか 創価学会レベルの大きな組織と組まないと誰も読まないのではないか
そのくらい,僕のように『Basser』を立ち読みしているだけでも十二分にわかる内容。つまり,釣り人にとって既知の内容だが,世の多数は釣り人「ではない」。
「e-スポーツ」として,斜視になるとも言われている「ゲーム」のやりすぎさえも美化される現代。そんな時代に,自然と向き合う「釣り」という行為は稀有である。事実,個人経営釣具店は廃業が続いている。
主張は正しい。しかし,プロモーションがよくない。
かりにプロモーションがうまくいっても,「バスは悪者」と植え付けられた人たちの洗脳を溶くことはたやすくない。たとえば,「グリル厄介」にたびたび出演する加藤英明の異常さに気づかない人のなんと多いことか。外来種がすべて悪ならば,(人間がつくった)里山生態系なるものも悪である。アユもクロダイも,放流している時点で「国内外来種」として悪。この論理のおかしさに気づくのは,まっとうな釣り人ぐらいである。事実,高校生物教科書もおかしな記述ばかりである。
もしかして,この本はつり人社の断末魔の叫びなのだろうか