腐れゲー道

プレーしたゲームの感想文を、ダラダラと粘着質に綴ります。

デビルメイクライ2

2010年01月29日 01時53分13秒 | PS2ゲーム感想文
うーむ、つまらんなぁ。
どう見てもつまらんなぁ。
この、シリーズ第2作を、あのカプコンが、「2作目のカプコン」が出したとはなぁ。

昔からカプコンは、続編もののチューンアップに定評があった。……まぁ前世紀の話かもしれないが。
シリーズ第一作は荒っぽい出来でも、2作目で角を取り、広く一般受けするゲームを作り上げる。
「ストリートファイター2」や「ヴァンパイアハンター」などは好例と言えよう。
そんなカプコンが、「デビルメイクライ」の続編「デビルメイクライ2」を発売した。
初代は好評だったが、初作であり、まだまだ改良の余地はあった。
ジャンルはよくある3Dアクションであり、カプコンの得意分野だ。
もちろん続編なんだから、前作のアクションやシステムという財産もある。
非常に良好なネタが揃っている。少なくとも、駄作が生まれる要素はない。
なのにこうも明らかな駄作が生まれちまうんだから、カプコンも所詮は人の子ってとこか。意味不明。
「カオスレギオン」共々、2003年前期のカプコンは暗黒期だったんだろうな。


つまらん。とにかくつまらん。
まず個人的に最低最悪だと感じたのが、ゲーム全般のマップ構成。
殆ど無意味なまでに道が分かり難く、非常に迷いやすい。
一応マップ表示機能はあるが、現在地点が表示されないので、あまり役に立たない。
敵は無限に湧くので、迷っているといちいち雑魚が復活し、非常に鬱陶しい。
スタイリッシュアクションを掲げるなら、なんでもっとスッキリと遊ばせてくれないのか。
謎解き要素があるわけでもないのに。

今作は前作と同じくバイオ式固定視点を採用しており、これが迷い易さ最大の要因になっている。
前作の時点でも、21世紀の新シリーズで固定視点制を採用してることが不満だったが、2でもそのまま。
意味不明。なんらゲームの面白さに寄与していない。
固定視点の3Dアクションを作るなら、バイオシリーズ程度で止めておくべきだろう。
今作のような激しいアクションものでこんな視点システムを使っていたら、移動にもアクションにも支障が出まくることは自明だ。
キーを上に入れて移動→視点が切り替わる→上キーをちょっとでも離すとあらぬ方向に移動→萎える の糞コンボが最後まで止まらなかった。
2作目でやっていいことではない。まぁ一作目でもやっていいとは思えないが。



次に不満なのが、本命のはずのアクション。
このゲームは「スタイリッシュアクション」を標榜し、ただ敵を倒すだけでなく、なるべく多彩な技で華麗に戦うことを是としている。
しかし今作は全体的にアクションが重く、とてもスタイリッシュを推奨してるとは思えない。
それに、スタイリッシュは=コンボを繋ぐことなのだが、その為にいちいち雑魚を銃で狙わねばならないなど、
自分で工夫するのではなく製作者の思うスタイリッシュを強制されているという感覚が拭えない。
コンボを繋ぐ為にいちいち前転(前転中はコンボを持続させられる)する事のどこがスタイリッシュなのか。はぁ。

アクション全般が酷いが、ボス戦が何より酷い。これがまぁ酷い酷い。酷すぎて話にならない。
何を思ったのか「飛んでいる」「剣が届かない」タイプのボスばかりが登場し、そいつらには銃で遠距離射撃するしかない。
序盤にヘリコプターのボスが登場するのだが、コイツの攻略法は「ゴロゴロ回避しながらハンドガン連射」、これだけ。
幾ら考えてもこれしかない。無理に剣で斬ろうとすると、プロペラに弾かれる。そもそも殆ど届かないし。
カッコ良い主人公を操り、強敵と戦う盛り上がるシーンで、ただただハンドガンを撃ち続ける。
他に方法がないんだから、これがゲーム的に正解と判断するしかない。
これが製作者の思う「スタイリッシュ」なのだ。いやマジ滅んだ方がいいと思うよ。
その後もコンセプトを理解できないボスばかりが登場し、結局ただパンパン銃を撃つばかりだった。
俺は何をやっているのだろう。製作者は俺に何をやらせたいのだろう。
非常にシュールなスタイリッシュアクションとやらが画面上で展開していた。
もうやってらんない。はぁ。



今作は実際、世間的にも大不評だった。
批評サイトmk2では最低級のE評価、海外でも酷評されたとか。
これだけの酷評は、前作が好評だったことの反動も大きかったと思う。
……が。
俺自身は、前作の時点でも正直面白くなかった。
世間の評判からそれなりに期待していたが、ゲーム全体がいちいち肌に合わず、義務的にクリアーして終えた。
基本ミーハーな俺に「カプコンの高評価アクション」が合わないという事実は何気に驚きだった。
そんな俺が、1と違って大不評な2をプレーして、楽しめるはずがない。
そもそも手を出したのが間違いだったのか。
と言っても、前作プレー時には既に2も持ってたのよね。
持ってるんだから、やらないわけにはいかないだろう。
で、やって、激しいつまらなさにゲンナリしてるんだからどうしようもない。
虚しいゲームである。



一応褒めるとすれば、取り敢えず難度が低いこと。
銃が強いバランスのせいで、大抵の場面で銃乱射が有効な攻略になっている。
敵の攻撃やダメージは小さめで、コンティニューも前作より親切になり、ミスがあまり恐くない。
前作は難しいゲームだったが、これなら初心者も安心ってとこだろう。
まぁゲームがつまらないから、あんまし長所にはならないが。

グラフィックはそこそこ綺麗なのではなかろうか。普通。
異常に暗い場面が多いのは勘弁してくれと思った。これは前作でもそうだった。
暗い絵の方が誤魔化しが効くのだろうが、もう少しゲームをやりやすくしてくれ。
マップと視点と画面の暗さの複合技で、ゲーム開始からクリアーまでイライラが治まらなかったよ。
はぁ。



物語やキャラも、ファンには相当不評だったようだ。
前作では軽い感じのキャラだった主人公ダンテが、今作じゃ何故かクールな雰囲気に一変。
まるでバイオのクリスにおける ベロニカ→5 の変化のようだった。
また、続編のはずなのに、前作のEDでコンビを組んだはずのトリッシュの存在がない。
ハードモードをクリアーするとプレーヤーキャラとして使えるらしいが、物語上は多分いないことになっている。
どういうことだ? 過去話なのか? パラレルワールドってやつか?
なんら説明がないのに、主人公は同じダンテなんだから訳が分からない。
別に物語で魅せるゲームではないが、基本設定くらいちゃんとやってくれよ。
なんでこう全方位的に失敗できるんだか。

トリッシュがどっか行っちまったんで、代替ヒロイン「ルシア」が登場。
今作はディスク2枚組みで、それぞれ「ダンテ編」「ルシア編」となっている。
つまりルシアはヒロインと言うより第二の主人公だな。
ダンテは動きが重いが破壊力大、ルシアはその逆の調整になっている。
つってもどっちのディスクもつまらんからあんまり意味がない。
こんな作りにする暇があるなら、ダンテに絞って作り込めばよかったのに。




ふぅ。不満ばっかであんま語ることはないな。
一応ダンテ編とルシア編のノーマルをクリアーしたが、つまらんのでハードへの挑戦はしない。
難度は低めなので恐らくやれるだろうが、無理して付き合う義理はない。そういうゲームだ。


何故こうも俺はデビルメイクライが合わないのか、本当に不思議だ。
……しかし、実はひとつ心当たりがある。
このシリーズの生みの親は、最近「ベヨネッタ」でまた有名になった元カプコンの神谷英樹氏だ。
初代以降は関わっていないらしいが、このシリーズの流れを作り上げた人物であることは間違いない。
で、この人、「NINJA GAIDEN」や「デッドオアアライブ」で有名な板垣伴信氏と仲が悪いらしい。
お互いの作品を公然と批判し、ゲーム系サイトでネタになったりしていた。
まぁクリエイターという立場あっての毒舌含んだ洒落なのかもしれないが、もちろん本当に仲が悪い可能性もある。
……で、俺は板垣氏の代表作「NINJA GAIDEN」の大ファンなんだよ。2は合わなかったが、初代とブラックは本当に大好きだ。
つまり板垣氏と神谷氏の仲違いが、俺のNINJA GAIDENとデビルメイクライの感想と綺麗に繋がっているのである。
もちろんこんな事を意図してゲームをやったわけではない。2人の仲違いは、両方をプレー後に知った事実である。

うーん。俺はデドアラシリーズには(エロ要素以外)殆ど興味ないし、別に板垣氏自身のファンではない。
ただNINJA GAIDENが好きというだけだ。でもこうも綺麗に関係性が繋がると、何かあるのかと思ってしまうな。
そういやベヨネッタも、デモムービーを見ただけで「これは俺には合わん」とあっさり選択肢から外してしまった。
その時は神谷氏のゲームとは知らなかったし、そもそもデモを見ただけでそこまで思うゲームなんてそうそうない。
……やっぱ俺、神谷氏とは深いレベルで合わないのかもしれない。そう考えると筋が通る。
うううむ。


しかし困ったことに、デビルメイクライシリーズは既に「3SP」「4」も購入済みで、もちろんプレーもするつもりなのだ。
更には神谷作品では「ビューティフルジョーリバイバル」「2」も所持している。まだまだ縁は続くのだ。
ジョーは未プレーなのでまだ分からんが、デビメイに関しては明確に合わないことが分かっている。
なのにこの上2作も、続編に付き合うのか? それちょっとどうなのよ。気が滅入るぞ。
シリーズ挑戦前に、気合いを込める意味で全作揃えたのだが、無謀つーかアホだったな。
ちなみに比類なき定額給付金が入ったのでやや豪気に行ったという理由もある。はは。
はぁ。


だが、やる。やるしかない。そしてやるしかない以上、悲観的なことばかり考えていてもしょうがない。
3SPの内容は全く知らないが、3作目だし、今度こそ固定視点くらいは改善されていると思いたい。
4は体験版を少しプレーしたが、視点に不満はなく、絵も十分綺麗だった。こちらは普通に楽しめそうだ。
前2作の感想が非常に悪いだけに、逆に次からは高く評価できるかもしれない。きっとそうさ!
……慣れない前向き思考をすると却って気分が沈むな。はぁ。
ま、変に構えず、いつも通りテキトーかつ誠実にプレーしよう。
神谷も板垣も実際のとこ殆ど関係ない。俺はただ目の前のゲームをプレーするだけ。
その様は泥臭くて生臭くて、全然スタイリッシュじゃないけどさ。それでいいさ。
やれやれ。







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