釜石の日々

岩手県釜石市に移り住んで16年8ヶ月が過ぎ、三陸沿岸部の自然の豊かさに感動する毎日。

岩手の夏への贅沢な思い

2009-08-01 07:24:47 | 自然
今日からもう8月だが昨日は久しぶりに青空が広がった。関東地方がとっくに梅雨明しているにもかかわらず東北は雨や曇天が続いている。晴れ上がっても予想最高気温は22度だった。日中は風も冷たく空には鱗雲や筋雲などの秋の雲が漂っていた。日陰だと風もあって半袖だとちょっと寒いかなという感じだ。もっとも長袖が欲しいというところまでではなかった。それでも屋内だと日射しで暑くなるのか職場にはクーラーがかかっていた。夕方仕事を終えて帰ろうと建物から出ると外はどんより曇っており、海側から霧が上がって来てるようでそばの100mもない山の上の方にも霧が漂っている。帰路に周囲の山々を見ると西は青空が広がり、秋空のような爽やかさだが東からは霧が西の内陸に向かってゆっくりと広がって行く不思議な光景を目にした。家の近くから見える山には八合目辺りを横に這うように霧のような雲が流れており、その一部に西日が刺し、山の稜線のシルエットを見せていた。西に見える愛染山は青空を背景に夕日の逆光を受けて黒く浮き上がっている。近くでヒグラシが鳴く甲子川では釣り人が何人か糸を垂れていた。今日から1週間はまた連続して曇りの予想になっている。昨年の夏もあまり夏らしい印象を受けなかったがどうも今年も今のところ暑い夏は訪れていない。夏はやはり少しは暑い夏が恋しい。人間は贅沢なものでいつもないものを欲しがる。愛知県にいる時はもっと涼しい夏ならいいのにと思っていたのが岩手に来ればもう少し暑い夏らしい夏が来ればと思う。北海道ほど昼夜の気温差はないが今ひとつ夏らしさを感じられないところは少し似ているようだ。現在まで30度を超える日はせいぜい2~3日しかなかったように思う。しかも曇天の多い夏だ。

梔子 (くちなし)の花 春の沈丁花、秋の金木犀と同じくいい香りがする純白の清楚な花だ