釜石の日々

遠野はやはり寒い

昨日は久しぶりに大型犬たちの餌の買い出しに遠野へ出かけた。釜石では残念ながら同じメーカーのドッグフードはおいてあるが種類が少なく、欲しいものが置かれていない。仙人道路を下りる手前の温度表示は氷点下。さすがに遠野は釜石よりずっと気温が低い。典型的な内陸の盆地型の天候だ。283号線からはずれていつもの荒神神社を先ず訪れた。周囲には雪もまだたくさん残っていた。車から降りてカメラを向けていると冷たい風のせいで手が痛くなってくる。シャッターを押す指も麻痺して来た。かなり気温が低い。撮影用の手袋を持って来なかったことを後悔した。今回は最近入手したオリンパスの300mm望遠レンズとコシナ製カール・ツァイスの90mmレンズの試写をかねている。相変わらず早池峰山は真っ白な雪で覆われている。伝承園の茶店によった後、近くの常堅寺に行く。山門を抜けたところにある御堂のカッパの狛犬も周りを雪で囲まれていた。常堅寺の本堂の木鼻もよく見るとカッパになっている。本堂脇を通って木橋を渡ってカッパ淵へ出た。小人数ではあるがこんな寒い日でもひっきりなしに観光客がやってくる。おそらく県内の人たちなのだろうが。カッパ淵のそばには稲荷堂も建っていてこの鳥居の寄進者の名が「阿部」姓になっていた。そこからは安倍館の跡が目の前だ。奥州安倍氏の時代には遠野は「十戸」であり、牛と馬の飼育の地として重要な場所で、安倍氏直系の者が住んでいたはずだ。北斗抄にも「将」をおいたと書かれている。それにしてもこの寒さは当時の人たちにとってはかなり厳しかっただろうと思う。防寒衣類にしても素材は毛皮くらいであったろうし、庶民すべてが毛皮を持っているわけではなかっただろう。住居の暖房も限界があっただろうから、住居内で厚着せざるを得ないだろう。安倍氏が雪の多い秋田、山形を避けて北上川の水運の便がある岩手を本拠とした理由もうなずける。
常堅寺のカッパの狛犬(常堅寺には観音像に似せた隠れキリシタンのマリア像も遺されている)

カッパの鼻木

カッパ淵 この左手奥に安倍館跡がある
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