ヒヨちゃんが行く!

松本市在住「大平滋子」の写真と詩のブログ

うすら

2013-11-28 | ピープル



雪待ちの空は
魚の腹の色で
粒状の何かしらが
鱗になって
ザワザワと
蠢いている




あんなに雲の底は
暗いのに
サンゴの授精のような
白く灰色のかがやきを
30㎞先の
山頂に見ることができる




ああ
それは気配というものだよ
ゴムがちびた杖を大地に刺しながら
カタカタ老婆が笑う

今朝方うすら雪が積もったがね
あんた寝てたでしょ
その後は雨だった

図星だね
雪待ち顔の気配が
漂っている