なだれ込み研究所の一日

物語作家を目指すもの書きが、ふとしたことから変な事務所で働くことに!
日々なだれ込んでくる人や仕事、モノやコト観察記。

仕切りと演出

2006-12-28 19:19:59 | ビジネスシーン
昨日、なだれ込み研究所の身内だけの納会が行われた。
会が始まる直前、私とS木君に、
「今日の司会進行、二人で仕切れ!」
とS藤さんから指示が出た。

今までただその場にいて、おもてなしと称しつつ自分が楽しんでいただけの飲み会。S藤さんの場を盛り上げる力に「さすがだねえ~」などと他人ごとのように思ってきたツケが一気に来た気がした。

冒頭のあいさつ、誰に乾杯を頼むのか。どのタイミングで主催者側からのあいさつとお客様のあいさつを入れていくのか。恒例のひと言を誰からお願いして、次は誰、その次は誰……、そして発言のあとの的を射たアドリブ。ポイントポイントで場の雰囲気を読みながら仕切っていく……。
そのあいだも、二次会の会場への移動手段をどうするか、車の手配と人数の割り振り、会費の徴求。おもてなしをしつつ、自分もお礼のあいさつをし、全体を目配りしながら飲み物を頼んだり。
……私には、ぜんぜんちゃんとできなかった。

そもそも人前でしゃべるとあがってしまい、準備してきたことや練習してきたことがすべてパーになってしまったり、調子に乗りすぎて思ってもいないことをしゃべってしまったり。だからどんなに時間をかけても自分の伝えたいことが表現できる「書く」ことを選んだ。
なのに、なだれ込み研究所ではそれだけを許さない。

ただの宴会の場、ではない。
おもてなしをする場であり、会社はそもそもプロデュースする会社。演出できなくてどうする、と確かに思う。
でも、苦手なのだ。慣れていないし、今まで自分のこととしてちゃんと見てこなかった。
……でも、だからって、例えば学習して慣れてそれが上手になった自分を想像すると、そういう自分はあまり好きじゃないような気がする。自分が思い描く自分の姿なんて単なる勝手な思い込みで、あれこれ考える前に役割としてやるべきなのだろうか。
こうしていちいち考え込むこと自体、たぶんナンセンスで面倒くさいヤツなのだろう。