昔、タカハシの65Sセミアポ屈折赤道儀で、星野写真を撮りに行ったことがありました。その当時は、車は持っていませんでしたので、50CCのバイクで行きました。長い鏡筒(Φ=65mm f=1,000mm)を、忍者の刀のように背負い、赤道儀は後ろの荷物台に置き、三脚は車体の脇に固定して運びました。傍から見たら、きっと異様な格好だったと思います。行った場所は、山の神社の昇り口にある空地です。寒い時期で、手動ガイドを行った後に手がかじかみ、バイクのマフラーで暖を取ったことも憶えています。(通常は、熱いので触れません。)
ガイド撮影をする前には、極軸を合わせなければなりませんが、その頃は極軸望遠鏡などというものは有りませんでした。それでは、どのように行うのかというと、当時のタカハシの鏡筒のファインダーには、北極星を入れるように二重の同心円が設けられていましたので、ファインダーを覗きながら、所定の位置に北極星が来るように、赤道儀を調整しました。高度調整は、三脚の抜き差しで行いましたが、今考えると、とても大変な作業だったと思います。
その後、極軸望遠鏡が付いた赤道儀が開発されていくわけですが。その中間の時期に作られたのが、次のポーラーファインダーです。
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ポーラーファインダーを、四方から見たところです。口径25mmのファインダーを流用したものだと思います。単三の電池ホルダー、暗視野照明のオンオフスイッチと明るさを調節するボリュームが付いています。黒い立方体のプリズム固定金具も、がっちりとした造りです。
赤道儀への取付方法は、極軸延長上のキャップを外し、そこにねじ込みます。
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ポーラーファインダーを覗く位置は、任意の方向に調整できます。キャップを外した画像では、赤緯軸が貫通しているのが判ります。この10cm反射赤道儀は、鏡筒径140mm用のもので、現在ミザールの10cm鏡筒用として利用しています。
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この赤道儀は先の65S赤道儀とは違い、高度調整用のボルトが付いていますので、微妙な調整が可能です(黄色の矢印)。赤の矢印のボルトを緩めて高度を調節します。また、三脚架台の底部にはボルトがあり、架台を回させることもできます。なお画像では、ウエイト軸は省略し、三脚はミザール製と思われるアルミのものを使用しています。