早春の夜明け前の空を見ると、四半世紀前に見た彗星のことを思い出す。それは巨大彗星と言われたヘールボップ彗星で、明け方の空に見事な姿を現した後、夕方の空に移ってもなお明るく、長期間に渡って彗星らしい姿を見せてくれたものだった。 海から昇ってくる彗星を見るため、深夜に自宅を出たことがあった。見る場所が不案内だったので、星見友達と待ち合わせてから向かったのを憶えている。友人の車の後をついて行ったのだが . . . 本文を読む
昔、天文ガイドの別冊に、「日本の天文台」(昭和46年,誠文堂新光社発行)という本があった。表紙に、岡山の188cm鏡のドームが載っているもので、全国の公設天文台に加え、その当時に比較的大型の望遠鏡を備えていた私設天文台をも紹介している見ごたえのあるものである。 初めて手に取ったのは、中心街にある書店の天文書コーナーだった。その頃の自分は、まだ一人前の望遠鏡好きにはなっておらず、逆に望遠鏡はただの . . . 本文を読む
望遠鏡のオークションサイトは、楽しいものだ。古い望遠鏡や珍しい接眼鏡などが出ていると、思わず見入ってしまう。特に昔の天文誌の広告に掲載され、覗いて見たかったものが出てくると、説明文の端まで熟読してしまう。そのような中で感じているのだが、最近古物商による出品が増えてきているのではないだろうか。つまり処分される望遠鏡が、増えてきているということだ。 歳を取ると、手元の望遠鏡をどうするかが問題となる。 . . . 本文を読む