昔の望遠鏡で見ています

昔の望遠鏡による天体観望と、その鏡景写真についてご紹介します

天文台での催物ほか

2019-07-14 | 天体望遠鏡


 土曜日の17時から45分間行われる仙台市天文台のトワイライトサロン。土佐台長のお話を伺ってきました。無料で飲食可という自由な雰囲気のもと、行われています。ロビーの一隅で行われているため、後方からは館内音楽も聞こえてきます。聴衆の一人はボランティア活動を行っているのでしょうか、事前に台員と話をしていました。もっとも、その方は全天に肉眼で見える星の数はという問いに、6万個と答えていましたので、初心者なのかもしれません。逆の意味では、幅広い人の集まりとも言え、天文台設立の当初の目的は達成されているのだと感じました。台長の話は、初心者向けではありますが、ところどころに博識がにじみ出るものでした。宮沢賢治の銀河鉄道の夜の一節の紹介では、女性司会者の朗読もありましたが、プラネタリウムの解説もされているのでしょう、素晴らしいものでした。夏の天の川の解説が主でしたが、白鳥座の説明の際には、ゼウスの化身で、ここでは話をすることが出来ない物語があると、さらりと話をされていました。双眼鏡の説明では、自身が愛用しているものとして、ニコンのダハプリズム式8×42と五藤のスタークルーズ842の写真を並べて紹介していました。天文台は、指定管理者が五藤ですので、気遣いもあるのでしょう。先のゼウスの化身の話も含めて、天キチをもニヤリとさせる奥の深い解説が聞けるものでした。






 天文台の工作室に、ニコンの10cmが保管されていました。よく見ると、ファインダーに目張りがされ、接眼部には鏡のようなものが取り付けられています。五藤の古い望遠鏡に付属していた、太陽投影装置のようなものかもしれません。






 五藤の太陽投影装置は、リレーレンズとプリズムが組み合わされているものです。画像は、ティーガルに取り付けて、障子に投影してみた時の様子です。大勢の人に説明するのには便利なのですが、普及しなかったのには何か訳があるのでしょう。