新月の頃、「メシエ天体を見る会」が催されれた。場所は、北西に都会の明かりの影響はあるが比較的空は暗く、自宅から1時間くらいで行ける所である。22時開始だったが、夕空に彗星が見えるというので早めに出発する。19時過ぎに到着すると、広くはない駐車場はもう半分くらい埋まっている。どうやら皆さん、彗星を見に早く来ているようだ。 車から降りると、脇の草地でMさんが双眼鏡を西の空に向けているのが判った。挨拶 . . . 本文を読む
念願だった40cmカセグレインと15cmアポ屈折を使える日が来た。西方の山々を見ながら、天文台へ向かう。一番奥に見える高山の中腹には、普段は横に細い筋が見えるのだが、今日は夕闇に霞んでいる。 受付を済ますと、観察室に案内される。係の人はスライディングルーフを開け、次にカセグレイン鏡筒の接眼部の脇にあるケーブルを外す。聞くと、冷却ファン用のケーブルで、使用する予定のある日は前もって動かしておくとの . . . 本文を読む
町内のジャズ愛好会に誘われ、例会に時々参加させてもらっている。場所は集会所で、オーディオ機器は寄付されたという小型のものだ。続きの部屋を開け放し、一方の部屋にスピーカーをセットし、もう片方にあるソファに座って鑑賞している。皆さんマニアなのは当然なのだが、特に会長は中学生の時にジャズに目覚め、その後ずっとこの道一筋の人らしい。当然オーディオにも興味があったのだろう、新婚旅行に行った際に高級アンプを . . . 本文を読む
とある秋の日に新たな鏡筒を試すべく、山岳道路にある駐車場を目指した。平野部では青空が広がっていたが、高度が揚がるにつれて徐々に雲が増え、ついには一面の曇り空になってしまう。それでも天候の回復を期待して、望遠鏡を組み立てた。 持ってきたのは、大型のティーガル経緯台とTSA102である。そこからは、平野部に広がる市街地や田園地帯に加えて、その先の大海原も望むことが出来る。鏡筒を水平にし接眼鏡を覗くと . . . 本文を読む
会場は高原にあるホテルで、周囲を沢山の白樺で囲まれている。その葉は色づき、落葉は芝生の上に茶色の絨毯のように広がっていた。建物は、石積の外壁に木製の窓柵をしつらえた年季を感じる造りで、風景に溶け込んでいる。エントランスを入ると、ハロウィンの飾り付けの最中であった。かぼちゃ頭の人形の後ろの壁には、WELCOMEの文字と色とりどりの風船に加え、星形の色紙も飾り付けられていた。何気なく眺めていると、オ . . . 本文を読む