大倉草紙

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【東京】 NIPPONの夏-応挙・歌麿・北斎から「きもの」まで- (三井記念美術館) 

2008年08月09日 23時39分49秒 | 美術館・博物館・記念館・資料館
本日の行程:(飛行機・伊丹空港~羽田空港)…(京浜急行・羽田空港駅~都営浅草線・日本橋駅) → 【NIPPONの夏-応挙・歌麿・北斎から「きもの」まで-(三井記念美術館)】 → (銀座線・三越前駅~日比谷線・広尾駅) → (食事会) → (日比谷線・広尾駅~上野駅) → 【対決-巨匠たちの日本美術 (東京国立博物館)】

日本橋駅で地下鉄を降り、日本橋を歩いて渡る。
慶長8年(1603)、徳川家康が幕府を開いた年に日本橋が初めて架けられたそうだ。
現在の橋は、明治44年(1911)に竣工したもの。
重要文化財に指定されている。


                日本橋

   
       獅子の像                 麒麟の像

獅子の像は東京を守護し、麒麟の像は東京の繁栄を意味しているらしい。


   
     橋柱の橋名盤            日本国道路元標複製

橋名盤の「日本橋」の文字は徳川慶喜による。
また、日本国道路元標(写真は複製)の文字は、佐藤栄作による。


   

   
                  里程標

   
            日本橋魚市場発祥の地の碑

このあたりは、日本橋魚市場発祥の地でもある。


          

三井記念美術館にて、『NIPPONの夏-応挙・歌麿・北斎から「きもの」まで-』を観る。

   

美術館は、この建物の7階。
エレベーターを降りると、こんなかわいい鹿が迎えてくれる。

   
         ブロンズ製夫婦鹿像「嶺」・池田勇八作

夏ならではの動植物や、行事、娯楽、風俗などを表現した絵画や工芸品を一日の時の流れにあわせて展示し、江戸時代の夏の一日を追体験するというのが、この展覧会の趣旨のようだ。

構成は次のようになっている。
1.朝の章
  ~朝顔と涼の粧い~
2.日盛の章
  ~涼をもとめて水辺へ~
  ~夏の祭礼と行事~
  ~夏のデザイン~
  ~涼のうつわ~
3.夕暮の章
  ~夕立と夕涼み~
4.夜の章
  ~夏夜の楽しみ―舟遊び、花火、蛍狩―

粋な構成である。
そして、実にすばらしい展覧会だった。

鈴木其一「朝顔図」は、朝顔の花と葉の色合いが、心に残っている。

その隣にあった葛飾北斎「夏の朝」は、この展覧会のチラシにもなっている作品。
中央に描かれた女性は後ろ向きだが、その表情は、鏡に映っている。
女性の手前に置かれた鉢に浮かぶ朝顔が美しい。
また、女性の向こう側の鉢には金魚が泳ぎ、昔はこうやって涼を求めたんだなと、はっとさせられる。

円山応挙「青楓瀑布図」は、飛泉障りの木を配し、奥行きのある構図となっているため、滝壺に渦巻く水の激しさとのギャップがあって、効果的だ。
水音まで聞こえてきそうである。

川端玉章「京都名所十二月(四月兎道茶園、五月賀茂神事、六月四条納涼、七月金閣寺蓮)」は、展覧会の趣旨と逸れてしまうが、十二月を通して観てみたい。
三井記念美術館で所蔵しているようなので、こちらの美術館の別の企画でお目にかかることもできるだろうと楽しみにしている。

「祇園祭礼図屏風」は、先日、祇園祭を見に行ったばかりなので、あの山鉾はどこに描かれているのだろうと探す楽しみもあった。
蟷螂山や船鉾は、特徴があるのですぐに見つかった。

よくよく考えると、140年ちょっと前まで江戸時代だったわけで、その頃と比べると、涼のとり方が急速に変化したんだと実感。
涼やかなものを生み出す工夫を楽しむよりも、身体を冷やすという結果だけを求めてしまう今日。
たまには見直してみようかな、と思いつつも、猛暑日が続き、ついついエアコンのリモコンに手を伸ばしてしまう。


今日の歩数:14,659歩



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