大倉草紙

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【和歌山】 熊野古道 (那智駅~熊野那智大社)

2008年03月01日 23時32分04秒 | 旅 - 和歌山県
【熊野古道】(世界遺産)


本日の行程:(JR紀伊勝浦駅)…(タクシー)…(JR那智駅前)…(徒歩) → 【浜の宮王子】 → 【補陀洛山寺】 → 【尼将軍供養塔】 → 【市野々王子】 → 【大門坂入口】 → 【多富気王子】 → 【熊野那智大社】 → 【青岸渡寺】 → 【飛瀧神社】(那智大滝) → (熊野交通バス:滝前バス停→紀伊勝浦駅)

紀伊勝浦駅までが、遠かった。
特急を利用しても4時間以上はかかる。

電車は海岸線を通っていく。
景色はすばらしく、名所が近づき車内アナウンスが流れると、心なしか、走る速度がゆっくりになるような気がする。

熊野古道は初めてで、どこからアプローチすればよいのか、どのくらいハードなものなのか、訪れる直前まで分からないことだらけだった。
そこで、和歌山県観光連盟が作っているモデルコースに沿って、那智駅~熊野那智大社を歩くことにした。
歩行距離7.4km、標準歩行時間2時間15分、標準所要時間4時間のコース。
これなら、お昼過ぎから歩き始めても大丈夫だ。

JR那智駅から歩き始める。
浜の宮王子、そして補陀洛山寺へ。
補陀洛山寺は、補陀落渡海で知られるお寺だ。
歴代の住職は、生きたままで小舟に乗り、那智の浜から南の浄土、補陀落山を目指したという。
裏山に登ると、ある歴代の渡海上人のお墓と平維盛の供養塔がある。
補陀洛山寺には、復元された補陀洛渡海船も置いてあった。
渡海船には扉が無い。
渡海上人が船に入ると、入口には、外から釘が打たれる。
渡海は、旧暦の11月に行われたらしい。
海上は寒かろう。
あれこれ想像する。

舗装された道路から、山の中の「古道」へと入る。
道を整備するための工事が行われていた。
山の中まで工事のための道具や材料を運ぶのは、大変なことだろう。
尼将軍供養塔までたどり着いたが、夫と私のほかに歩いている人はいない。
大門坂バス停もしくは滝前バス停までバスで移動する人が多いようだ。

尼将軍供養塔を過ぎ、しばらく行くと「ふだらく霊園」が見えてくる。
源頼朝の死後に植えられたという「柿の古木」を見る。
枯れているようにも見えるが、秋になれば実をつけるというのだから、すごい生命力だ。

再び、舗装道路を進む。
長閑な町だ。
川が流れている町はいいな、と思う。
市野々小学校の近くで、市野々王子を見つける。


     
            大門坂入口

大門坂入口までは、楽だった。
道の料金箱にお金を入れて、みかんを買って、「夫婦杉」の手前で休息。
 
ここから始まる大門坂の石段は急勾配。
すぐに息が切れた。
登っても、登っても、石段が続く。
途中のお店で梅ジュースを飲んで、
熊野那智大社を目指して、また階段を登る。

熊野那智大社の社殿は、朱塗りで鮮やかだ。
お参りをしたあと、「胎内くぐり」をやってみる。
入口にある護摩木に願い事と氏名を記入し、それを持って胎内に入る。
護摩木は、出口で納めるようになっている。

熊野那智大社のすぐ隣が青岸渡寺
西国巡礼の第1番札所だ。
本堂の近くから、三重塔と那智大滝を望む。
写真でよく見る風景だが、実際に見るとその美しさに心打たれる。
三重塔からも滝を見る。
何度見ても飽きない。


     
            那智の滝
      
滝を間近に見るために、坂を下る。
滝の前には、熊野那智大社の別宮の飛瀧神社がある。
この神社のご神体は那智の瀧なので、本殿はない。


     
                御神水をいただいた杯

ここで、那智の滝の御神水をいただく。
御神水をいただいた杯は、100円で持ち帰ることができる。

帰りは、滝前バス停から紀伊勝浦駅までバスで。
バスの待ち時間に、お土産屋さんで食べためはり寿司は美味しかった。