短歌味体Ⅲ 3502-3504 時間の海シリーズ・続 | 2019年08月08日 |
短歌味体Ⅲ 3505-3507 時間の海シリーズ・続 | 2019年08月09日 |
短歌味体Ⅲ 3508-3510 時間の海シリーズ・続 | 2019年08月10日 |
短歌味体Ⅲ 3511-3513 時間の海シリーズ・続 | 2019年08月11日 |
短歌味体Ⅲ 3514-3516 時間の海シリーズ・続 | 2019年08月12日 |
短歌味体Ⅲ 3517-3519 時間の海シリーズ・続 | 2019年08月13日 |
短歌味体Ⅲ 3520-3522 時間の海シリーズ・続 | 2019年08月14日 |
短歌味体Ⅲ 3523-3525 時間の海シリーズ・続 | 2019年08月15日 |
短歌味体Ⅲ 3526-3529 時間の海シリーズ・続 | 2019年08月16日 |
短歌味体Ⅲ 3530-3532 時間の海シリーズ・続 | 2019年08月17日 |
短歌味体Ⅲ 3533-3535 時間の海シリーズ・続 | 2019年08月18日 |
短歌味体Ⅲ 3536-3539 時間の海シリーズ・続 | 2019年08月19日 |
短歌味体Ⅲ 3540-3542 時間の海シリーズ・続 | 2019年08月20日 |
短歌味体Ⅲ 3543-3545 時間の海シリーズ・続 | 2019年08月21日 |
短歌味体Ⅲ 3546-3548 時間の海シリーズ・続 | 2019年08月22日 |
短歌味体Ⅲ 3549-3552 時間の海シリーズ・続 | 2019年08月23日 |
短歌味体Ⅲ 3553-3555 意味は置いといてシリーズ | 2019年08月24日 |
短歌味体Ⅲ 3556-3558 意味は置いといてシリーズ・続 | 2019年08月25日 |
短歌味体Ⅲ 3559-3561 意味は置いといてシリーズ・続 | 2019年08月26日 |
短歌味体Ⅲ 3562-3564 意味は置いといてシリーズ・続 | 2019年08月27日 |
短歌味体Ⅲ 3565-3567 意味は置いといてシリーズ・続 | 2019年08月28日 |
短歌味体Ⅲ 3568-3570 意味は置いといてシリーズ・続 | 2019年08月29日 |
短歌味体Ⅲ 3571-3573 意味は置いといてシリーズ・続 | 2019年08月30日 |
短歌味体Ⅲ 3574-3577 意味は置いといてシリーズ・続 | 2019年08月31日 |
短歌味体Ⅲ 3578-3581 意味は置いといてシリーズ・続 | 2019年09月01日 |
短歌味体Ⅲ 3582-3584 意味は置いといてシリーズ・続 | 2019年09月02日 |
短歌味体Ⅲ 3585-3587 意味は置いといてシリーズ・続 | 2019年09月03日 |
短歌味体Ⅲ 3588-3590 意味は置いといてシリーズ・続 | 2019年09月04日 |
短歌味体Ⅲ 3591-3593 意味は置いといてシリーズ・続 | 2019年09月05日 |
短歌味体Ⅲ 3594-3596 意味は置いといてシリーズ・続 | 2019年09月06日 |
短歌味体Ⅲ 3597-3599 意味は置いといてシリーズ・続 | 2019年09月07日 |
短歌味体Ⅲ 3600-3601 意味は置いといてシリーズ・続 | 2019年09月08日 |
[短歌味体Ⅲ] 時間の海シリーズ・続
3502
あんまりに近くにいた
ばっかりに
言葉のつばきが飛んでくる
3503
つばきのかかった者たちは
窮屈な
モビルスーツで手足同時に進んでいく
3504
居眠りの戦法使い
知らぬ間に
右へ左へよけているぜ
3502
あんまりに近くにいた
ばっかりに
言葉のつばきが飛んでくる
3503
つばきのかかった者たちは
窮屈な
モビルスーツで手足同時に進んでいく
3504
居眠りの戦法使い
知らぬ間に
右へ左へよけているぜ
[短歌味体Ⅲ] 時間の海シリーズ・続
3505
言葉にはその地の匂い
滲みていて
「きれかね」と同時に匂い立つ
3506
「きれいですね」と言い換えても
「きれかね」
が裏地に縫い込まれている
3507
おんなじ料理でも
びみょうに
違う 言葉もリズムもそうさ
3505
言葉にはその地の匂い
滲みていて
「きれかね」と同時に匂い立つ
3506
「きれいですね」と言い換えても
「きれかね」
が裏地に縫い込まれている
3507
おんなじ料理でも
びみょうに
違う 言葉もリズムもそうさ
[短歌味体Ⅲ] 時間の海シリーズ・続
3508
空気のように意識しない
青い時の中
たくさんの微小時間が生きて歩いて呼吸している
3509
夜でなくてもドームの上から
星光る
時間の無数の糸が差している
3510
ドーム状の青い時が
無ければ
「自己責任」の微小時間ばかりか
3508
空気のように意識しない
青い時の中
たくさんの微小時間が生きて歩いて呼吸している
3509
夜でなくてもドームの上から
星光る
時間の無数の糸が差している
3510
ドーム状の青い時が
無ければ
「自己責任」の微小時間ばかりか
[短歌味体Ⅲ] 時間の海シリーズ・続
3511
柔らかな時が流れる
肌合いの
言葉以前に浸かっている
3512
意味・無意味を超えた岸辺
差し入れた
手に時間の流れさらさら 青匂う
3513
とどまることのない世界流
とりあえず
死にセットされた永久機関
3511
柔らかな時が流れる
肌合いの
言葉以前に浸かっている
3512
意味・無意味を超えた岸辺
差し入れた
手に時間の流れさらさら 青匂う
3513
とどまることのない世界流
とりあえず
死にセットされた永久機関
[短歌味体Ⅲ] 時間の海シリーズ・続
3514
砂遊びしてる子の内に
流れる
時間は 流流流流流流(ルルルルルル)
3515
獲物待つ太古の人の
手の砂が
ルルルルルルと流れ下る
3516
世界には意味や目的に固まる
以前の
手を流れる時間 ぼわっとある
3514
砂遊びしてる子の内に
流れる
時間は 流流流流流流(ルルルルルル)
3515
獲物待つ太古の人の
手の砂が
ルルルルルルと流れ下る
3516
世界には意味や目的に固まる
以前の
手を流れる時間 ぼわっとある
[短歌味体Ⅲ] 時間の海シリーズ・続
3517
言葉のすき間にも ほら
耳を澄ますと
じかんが飛び跳ねてるよ
3518
し・ろ・い・・く・も・・の
な・が・・・・れ・・て
い・く・・・よ ああ・・・風
3519
それとなく見つめる
(ああ・・そう
そ・う・な・ん・だ そうだった・の・か)
3517
言葉のすき間にも ほら
耳を澄ますと
じかんが飛び跳ねてるよ
3518
し・ろ・い・・く・も・・の
な・が・・・・れ・・て
い・く・・・よ ああ・・・風
3519
それとなく見つめる
(ああ・・そう
そ・う・な・ん・だ そうだった・の・か)
[短歌味体Ⅲ] 時間の海シリーズ・続
3520
大声やボールド体は
時間が
ケンケンガクガク凍り付いている
3521
飛び散る氷のかけらは
子どもらの
砂場や台所蹴散らしていく おいおい!
3522
時には氷のかけらの
時間圧!
ケトバゼ蹴飛ばしたくなるぜ
註.「ケトバゼ」は、万葉集 巻20 4346 防人歌の「言葉(けとば)ぜ」より。
父母が頭掻き撫で幸くあれて言ひし言葉ぜ忘れかねつる
3520
大声やボールド体は
時間が
ケンケンガクガク凍り付いている
3521
飛び散る氷のかけらは
子どもらの
砂場や台所蹴散らしていく おいおい!
3522
時には氷のかけらの
時間圧!
ケトバゼ蹴飛ばしたくなるぜ
註.「ケトバゼ」は、万葉集 巻20 4346 防人歌の「言葉(けとば)ぜ」より。
父母が頭掻き撫で幸くあれて言ひし言葉ぜ忘れかねつる
[短歌味体Ⅲ] 時間の海シリーズ・続
3523
あたたかい出来上がった
一皿にも
たくさんの言葉や沈黙が
3524
にんじんには青い言葉が
ピーマンには
赤い言葉が溶けているよ
3525
炒められ混ぜ合わされた
時間たち
今ほっとして湯気が立っている
3523
あたたかい出来上がった
一皿にも
たくさんの言葉や沈黙が
3524
にんじんには青い言葉が
ピーマンには
赤い言葉が溶けているよ
3525
炒められ混ぜ合わされた
時間たち
今ほっとして湯気が立っている
[短歌味体Ⅲ] 時間の海シリーズ・続
3526
文字たちがやかまし過ぎて
うんざりだな
ともじもじと文字の輪で言う
3527
文字の木のてっぺんまで
上って
上から目線を発射し続ける奴もいる
3528
文字というパワードスーツ
を身にまとい
世界中を意のままにと思っていないか?
3529
文字に仕込まれ育った
時間
文字の木はただ静かに立つ
3526
文字たちがやかまし過ぎて
うんざりだな
ともじもじと文字の輪で言う
3527
文字の木のてっぺんまで
上って
上から目線を発射し続ける奴もいる
3528
文字というパワードスーツ
を身にまとい
世界中を意のままにと思っていないか?
3529
文字に仕込まれ育った
時間
文字の木はただ静かに立つ
[短歌味体Ⅲ] 時間の海シリーズ・続
3530
アリさんみたいな文字の
行列
ゆったり隅っこを歩いている
3531
内を流れる光りの
つぶつぶが
微笑む明かりが見えないか
3532
真ん中走る大文字が
隅っこまで
制圧しようと煽(あお)り運転する
3530
アリさんみたいな文字の
行列
ゆったり隅っこを歩いている
3531
内を流れる光りの
つぶつぶが
微笑む明かりが見えないか
3532
真ん中走る大文字が
隅っこまで
制圧しようと煽(あお)り運転する
[短歌味体Ⅲ] 時間の海シリーズ・続
3533
なんにも無いと思えても
何かある
どこかからぶくぶく湧いてくる
3534
その人の死とともにおそらく
時間は
消滅する ぶくぶくは無く
3535
生きてるならぶくぶくがある
死んだように
生きてても あるさ あるよね ほら
3533
なんにも無いと思えても
何かある
どこかからぶくぶく湧いてくる
3534
その人の死とともにおそらく
時間は
消滅する ぶくぶくは無く
3535
生きてるならぶくぶくがある
死んだように
生きてても あるさ あるよね ほら
[短歌味体Ⅲ] 時間の海シリーズ・続
3536
おそらくは死んでしまったら
土水岩木
に溶け込んで人間界をたつ
3537
時空という考えもない
言葉の届かない
ただただ無音の砂嵐画像 死か
3538
死の内に命は入れない
ただイメージ流
がぐるぐる死の肌をなでる
3539
死は、人の過去形のイメージ流
のぽおっと
人間界の人の内を流れる
3536
おそらくは死んでしまったら
土水岩木
に溶け込んで人間界をたつ
3537
時空という考えもない
言葉の届かない
ただただ無音の砂嵐画像 死か
3538
死の内に命は入れない
ただイメージ流
がぐるぐる死の肌をなでる
3539
死は、人の過去形のイメージ流
のぽおっと
人間界の人の内を流れる
[短歌味体Ⅲ] 時間の海シリーズ・続
3540
どんよりした内の空や
がらんどう
の心道(こころみち)にも時間が流れている
3541
ふっと見上げる空がない
人にも
いつまでも待つ空の青い時間
3542
よそ行きの修飾の
峠の向こう
ありふれた時間の鼓動が響いて来る
3540
どんよりした内の空や
がらんどう
の心道(こころみち)にも時間が流れている
3541
ふっと見上げる空がない
人にも
いつまでも待つ空の青い時間
3542
よそ行きの修飾の
峠の向こう
ありふれた時間の鼓動が響いて来る
[短歌味体Ⅲ] 時間の海シリーズ・続
3543
直球の言葉はひとり
沈黙の
時間の海にずしりと刺さるばかり
3544
水面の上には誰も
出られない
ただぶくぶくと 〈関係の絶対性〉
3545
同じ空の下生きてきた
時間たち
カラフルに屈折する交叉する衝突する
3543
直球の言葉はひとり
沈黙の
時間の海にずしりと刺さるばかり
3544
水面の上には誰も
出られない
ただぶくぶくと 〈関係の絶対性〉
3545
同じ空の下生きてきた
時間たち
カラフルに屈折する交叉する衝突する
[短歌味体Ⅲ] 時間の海シリーズ・続
3546
目覚めるとここは球面
の中だ
とは思えないな シームレス時間
3547
見つめていると天球に
星々が
流れ星も落ちて来る
3548
真っ暗な天球から
ずんずんずずん
時折鈍い響きがくるような
3546
目覚めるとここは球面
の中だ
とは思えないな シームレス時間
3547
見つめていると天球に
星々が
流れ星も落ちて来る
3548
真っ暗な天球から
ずんずんずずん
時折鈍い響きがくるような
[短歌味体Ⅲ] 時間の海シリーズ・続
3549
いろんな大きさの時間
の泡々
シャボン玉のように流れる
3550
泡の音階を踏みゆくと
ぱちぱちぱちん
割れて砕けて虹色時間
3551
時間のしずく掬ってみる
古い古い
楠の木の枝折った匂いする
3552
大きな木の根の時間
泡立って
ぼくの天球を彩っている
3549
いろんな大きさの時間
の泡々
シャボン玉のように流れる
3550
泡の音階を踏みゆくと
ぱちぱちぱちん
割れて砕けて虹色時間
3551
時間のしずく掬ってみる
古い古い
楠の木の枝折った匂いする
3552
大きな木の根の時間
泡立って
ぼくの天球を彩っている
[短歌味体Ⅲ] 意味は置いといてシリーズ
3553
裸のまま意味は置いといて
言葉の海へ
ばしゃばしゃ入ってゆく
3554
衣装に慣れたからだは
メロスのように
ひとり恥じらう言葉の海辺
3555
海歩く足が重いな
と足を見る
無数の意味の藻がからみついてる
3553
裸のまま意味は置いといて
言葉の海へ
ばしゃばしゃ入ってゆく
3554
衣装に慣れたからだは
メロスのように
ひとり恥じらう言葉の海辺
3555
海歩く足が重いな
と足を見る
無数の意味の藻がからみついてる
[短歌味体Ⅲ] 意味は置いといてシリーズ・続
3556
日に映える朝のすろっとん
すりっと
するりすりる朝の空気の
3557
日に照らされた海面を
すべってゆく
トゥントゥントゥララトゥララ
3558
潮の匂い微かに滲みている
あの海の
像を引き連れ立ち上るトゥララ
3556
日に映える朝のすろっとん
すりっと
するりすりる朝の空気の
3557
日に照らされた海面を
すべってゆく
トゥントゥントゥララトゥララ
3558
潮の匂い微かに滲みている
あの海の
像を引き連れ立ち上るトゥララ
[短歌味体Ⅲ] 意味は置いといてシリーズ・続
3559
おばさんの頬が温(ぬる)む
向こうは
意味の峠ぞろぞろ人行き交う
3560
いいから持って行かんね
おばさんの
微笑みは意味を置いといて来る
3561
こうして少年のぼくが
記憶の
装いでほら今生き返る
3559
おばさんの頬が温(ぬる)む
向こうは
意味の峠ぞろぞろ人行き交う
3560
いいから持って行かんね
おばさんの
微笑みは意味を置いといて来る
3561
こうして少年のぼくが
記憶の
装いでほら今生き返る
[短歌味体Ⅲ] 意味は置いといてシリーズ・続
3562
ある晴れた日少年のぼくは
意味もなく
草花に手触れながら歩いた
3563
重たいつながりの意味
をはがしたり
抗ったり以前の一歩がある
3564
信じてもらえないかも
しれないけど
〈意味〉に手触れずにここまで来たよ
3562
ある晴れた日少年のぼくは
意味もなく
草花に手触れながら歩いた
3563
重たいつながりの意味
をはがしたり
抗ったり以前の一歩がある
3564
信じてもらえないかも
しれないけど
〈意味〉に手触れずにここまで来たよ
[短歌味体Ⅲ] 意味は置いといてシリーズ・続
3565
「意味五万円で売ります」
表通り
は意味売りで混雑してる
3566
いみもなくとかおもわずとか
厳しく
検閲される意味の関所
3567
意味も無意味も過ぎ下った
谷地に
こじんまりと意味は置いといてが咲く
3565
「意味五万円で売ります」
表通り
は意味売りで混雑してる
3566
いみもなくとかおもわずとか
厳しく
検閲される意味の関所
3567
意味も無意味も過ぎ下った
谷地に
こじんまりと意味は置いといてが咲く
[短歌味体Ⅲ] 意味は置いといてシリーズ・続
3568
SNSの被膜に隠れて
固い意味を
ちぎっては投げちぎっては投げつける
3569
ビョーキだよと投げつけたい
意味を飲み込み
荒れた心のSNS大地にぼくはいる
3570
意味ならば避けようもない
意味アリ地獄
沈黙で耐えるほかない 関係の絶対性
3568
SNSの被膜に隠れて
固い意味を
ちぎっては投げちぎっては投げつける
3569
ビョーキだよと投げつけたい
意味を飲み込み
荒れた心のSNS大地にぼくはいる
3570
意味ならば避けようもない
意味アリ地獄
沈黙で耐えるほかない 関係の絶対性
[短歌味体Ⅲ] 意味は置いといてシリーズ・続
3571
玄関に立つぼくは
手短に
意味を告げて靴を脱ぎ上がる
3572
意味は置いといて話す
流れから
意味の座布団は尻に敷く
3573
尻に敷かれた意味たちは
出番のない
演者たち暇を持て余す
3571
玄関に立つぼくは
手短に
意味を告げて靴を脱ぎ上がる
3572
意味は置いといて話す
流れから
意味の座布団は尻に敷く
3573
尻に敷かれた意味たちは
出番のない
演者たち暇を持て余す
[短歌味体Ⅲ] 意味は置いといてシリーズ・続
3574
どこもかしこも意味意味意味の
コマーシャル
ルンルン意味通りを行く人々
3575
(階段を降りていけば
違うのよ)
意味通りからのささやきもする
3576
何度も消しては書く
ほんとうの
意味を求めて三千里 (クスッ)
3577
とりあえず汗に濡れたシャツ
の水洗い
絞っても意味の汚れが落ちないな
3574
どこもかしこも意味意味意味の
コマーシャル
ルンルン意味通りを行く人々
3575
(階段を降りていけば
違うのよ)
意味通りからのささやきもする
3576
何度も消しては書く
ほんとうの
意味を求めて三千里 (クスッ)
3577
とりあえず汗に濡れたシャツ
の水洗い
絞っても意味の汚れが落ちないな
[短歌味体Ⅲ] 意味は置いといてシリーズ・続
3578
母親は意味の匂いを
込めて子に
「おかあさん」とか「ママ」を催促する
3579
今ではもう「かあちゃん」は
途絶えて
しまったか 意味の匂いの変遷
3580
意味の匂い気づかずに
子は心地よく
「たーたん」とか「まんま」とかくり返す
3581
小さい子は意味は置いといて
「おかあさん」
とか「ママ」とかくり返しくり返す
3578
母親は意味の匂いを
込めて子に
「おかあさん」とか「ママ」を催促する
3579
今ではもう「かあちゃん」は
途絶えて
しまったか 意味の匂いの変遷
3580
意味の匂い気づかずに
子は心地よく
「たーたん」とか「まんま」とかくり返す
3581
小さい子は意味は置いといて
「おかあさん」
とか「ママ」とかくり返しくり返す
[短歌味体Ⅲ] 意味は置いといてシリーズ・続
3582
子どもを抜け出す頃は
流れから
「おふくろ」「おやじ」と呼び始める
3583
あるいは「お」を取って
「かあさん」
と呼び方にお年頃がにじむ
3584
気づかれない言葉たちにも
時とともに
微妙な変位が訪れる
3582
子どもを抜け出す頃は
流れから
「おふくろ」「おやじ」と呼び始める
3583
あるいは「お」を取って
「かあさん」
と呼び方にお年頃がにじむ
3584
気づかれない言葉たちにも
時とともに
微妙な変位が訪れる
[短歌味体Ⅲ] 意味は置いといてシリーズ・続
3585
ふれる 肌ふれる
ふれ合う
波間からさざ波の立つ
3586
どんな波も生きる
エロス
の舟とともに来る
3587
あ 月がきれいね そうだね
二人で
ゴミ出しに行く夜の道々
3585
ふれる 肌ふれる
ふれ合う
波間からさざ波の立つ
3586
どんな波も生きる
エロス
の舟とともに来る
3587
あ 月がきれいね そうだね
二人で
ゴミ出しに行く夜の道々
[短歌味体Ⅲ] 意味は置いといてシリーズ・続
3588
晴れた空の下の木々の
葉揺れが
不吉な不安に揺れている
3589
そんなまひる間時間は
意味ありげに
刻まれていく 葉は揺れている
3590
大きな意味の流れに沿って
たくさんの
アリたちが小意味を運んでいる
3588
晴れた空の下の木々の
葉揺れが
不吉な不安に揺れている
3589
そんなまひる間時間は
意味ありげに
刻まれていく 葉は揺れている
3590
大きな意味の流れに沿って
たくさんの
アリたちが小意味を運んでいる
[短歌味体Ⅲ] 意味は置いといてシリーズ・続
3591
ここはもう 木の葉揺れ
不安が散る
こころの意味も無く場に降り積もる
3592
うずくまる負の意味は
どうしたら
風になびく意味の椅子に座るか
3593
くねくねと七曲がりの
先には 静かな
意味場があるの かもしれない…
3591
ここはもう 木の葉揺れ
不安が散る
こころの意味も無く場に降り積もる
3592
うずくまる負の意味は
どうしたら
風になびく意味の椅子に座るか
3593
くねくねと七曲がりの
先には 静かな
意味場があるの かもしれない…
[短歌味体Ⅲ] 意味は置いといてシリーズ・続
3594
揺れる葉の中に意味もなく
滑り込む
うすみどりの日の差す気配 苦しくはない
3595
みどりの流れに浸かり
流れていく
ゆくゆくは木の心臓に至るか 少し高ぶる
3596
赤味を帯びてくる気配
流れから
やわらかな内風の匂う ただ無心に肌さらす
3594
揺れる葉の中に意味もなく
滑り込む
うすみどりの日の差す気配 苦しくはない
3595
みどりの流れに浸かり
流れていく
ゆくゆくは木の心臓に至るか 少し高ぶる
3596
赤味を帯びてくる気配
流れから
やわらかな内風の匂う ただ無心に肌さらす
[短歌味体Ⅲ] 意味は置いといてシリーズ・続
3597
通り過ぎる道々の
草花を取り
もてあそぶ蜜蜂の少年
3598
無心に薄くうすーく
なっていっても
心の在所を指差す無意識の意味
3599
振り返る真昼間に
真っ白な
時間を針は指している
3597
通り過ぎる道々の
草花を取り
もてあそぶ蜜蜂の少年
3598
無心に薄くうすーく
なっていっても
心の在所を指差す無意識の意味
3599
振り返る真昼間に
真っ白な
時間を針は指している
[短歌味体Ⅲ] 意味は置いといてシリーズ・続
3600
まだ言葉のない小さい子は
無ではない
なにか流れて いる ような…
3601
蠢くカエルの卵たちの
言葉以前
言葉からはよく見えないなあ
3600
まだ言葉のない小さい子は
無ではない
なにか流れて いる ような…
3601
蠢くカエルの卵たちの
言葉以前
言葉からはよく見えないなあ
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