シロ猫ピッピの「おいら物語」

生死をさまようガン闘病中に人間の言葉がわかるようになったシロ猫ピッピの物語。ニュージーランドからお送りしています!

Vol.0217■古くても新しくても

2007-01-12 | 猫の海外暮らし
きょうはスゴい雨。いつもの木の下で止むのを待ってたけど、どんどんひどくなった。
あんまりひどいと上からだけじゃなくて、下からも跳ねてくるんだよな。今日はそんな日。
もう出かけないで寝てよっと。
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新しい年になってずい分経った。
もうアイツらも誰かに「オメデト」なんて言わなくなった。子どもが学校に行かないくらいで、あとはいつもとおんなじだ。子どもはいつから学校へ行くんだ?

古い年でも新しい年でも、外はおんなじ。暑いか、雨が降ってるか。
ときどきクルマが通って、ときどき他の四つ足が歩いてく。子どもが通るときだけ声がデカい。
夜になれば寒いのもおんなじ。四つ足も二本足もみんなベッドに入ってグーグー寝るんだ。
もうおいらの見回りもテキトーさ。それよりあったかいとこで寝てる方がいい。
(これが古い年→)

ご飯もホントにおんなじ。
アニキのネコ缶、おいらのネコ缶。おいらの方がちょっと安いらしい。
アイツらは安いとウレシイんだ。だからおいらは「安上がり」なんだと。ときどきアジが出てくるのもおんなじ。

朝は朝ご飯。昼間はテキトーで、夜は夜ご飯。
「チャッチャ~~、チャッチャ~~」
って、ヘンな声を出しながら、ご飯の入ったボールを持ってアイツらがアニキの後をくっついて歩くのも一緒。アニキがしっかり喰ってくれないと糖尿病の注射が打てない。注射が打てないと出かけられないから、アイツらも一生けんめいさ。アニキは喰ったり喰わなかったり。これもおんなじ。

夜になると、ドアを開けて今度は外に向かって、
「ピッピィ~~、チャッチャ~~」
って、ヘンな声を出す。おいらたちが帰らないと、寝られないからな。おいらも外で寝たことがあったけどあれは辛かった。(あん時の話はコッチから)だから、ヘンな声を聞いたら帰るようにしてる。でも、ちょっと隣の家まで行ってたりすると、帰る前にガチャってドアが閉まっちまうんだ。
(これが新しい年→)

今度は別のドアから
「ピッピィ~~、チャッチャ~~」
って、ヘンな声を出してる。ヤレヤレと思ってそっちへ行くと、今度はそっちのドアもガチャ。
また違うドアから、
「ピッピィ~~、チャッチャ~~」
「おかしいわね。どこ行っちゃったのかしら。」
「困ったヤツらだニャン」

とか言ってる。

こうやっておいらたちは庭をグルグル。なかなか家に入れない。
アイツらも家の中をグルグル。なかなか寝られない。
これも、古い年でも新しい年でもいっしょなんだ。
(つづく)