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Ⓚ‐21.遠軽町・白滝の黒曜石、「国宝」に指定~北海道新聞のNEWSから

2023-07-05 07:00:00 | Ⓚ考古学から学ぶこと

 遠軽町白滝の黒曜石が「国宝」に指定されたという明るいニュースです。
 白滝遺跡群から出土した後期旧石器時代(約3万年前〜1万5千年前)の黒曜石などの石器類が6/27、正式に国宝に指定されました。旧石器時代の出土品としては全国初で、国宝では最古となります。 道内の国宝指定は、函館市南茅部地区で出土した2007年の「中空土偶」に続き2例目となります。

 国宝の対象は、先端がとがった国内最大級の尖頭状石器(全長約36cm)、「細石刃」と呼ばれる鋭利な石器、製造過程で出る剥片などを組み合わせた「接合資料」の計1965点です。


 旧石器時代の文化財指定に関しては、2000年に起きた「旧石器発掘捏造事件」以降、厳しい目が向けられてきました。事件で疑惑を持たれたのは前期・中期の資料でしたが、旧石器時代全体の資料が対象になりました。このようなことから、後期の白滝遺跡群の出土品は、重要文化財から国宝への格上げまで11年かかったことになりました。



 以前のブログで紹介しましたが、私が知人からもらった黒曜石で作られた石器類は、遠軽町・白滝の赤石山で採取されたものに由来しているのでしょうか。それとも、丸瀬布町や置戸町産のでしょうか。黒曜石の尖頭状石器(ポイント)と矢じりなどを手に取り、用途や加工技術を考えながら、遠い過去の先達の生活に想いめぐらせました。



尖頭状石器(ポイント)と矢じりなど


形・大きさとも、完全形の尖頭状石器
厚0.82cm、3.83×12.35/36.4g。

※ 次回は、旧石器発掘捏造事件について


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