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『杯洗』って知ってますか?

2011-06-29 08:45:00 | 言葉と文化
昨夜は、岐阜県中小企業家同友会西濃地区会青年部「せいゆう会」のマナー講座が、大垣市屈指の料亭「助六」で開催されました。
講師は、女将の中村智景さん。
私は、メンバーではありませんが、会長のTさんから誘われて出席しました。

私が今の会社に入り、社長である父の代理のような形で宴席に出て面食らったのが、「ご返杯」。
ある材料屋さんが、取引先を集めて開く、いわゆる「店会(てんかい)」(?)ででした。
材料屋の社長さんが、酒を注ぎに回って来られるのです。
そして、同じ杯で、交互に注いで、飲むわけです。
わが国に、そういう風習があるとは知っていましたが、40歳にして初めての体験でした。

サラリーマン時代、会社の忘年会や送別会などに何回も出ましたが、同じ杯で交互に酒を飲んだりした記憶はありません。
来社されたお客様をもてなす宴席に出たときも、それぞれの杯を使っていたはずです。

正直言って、あの「ご返杯」って、不衛生で、イヤです。
あの社長さんは、わずかな飲み残しを灰皿か何かに捨て、口をつけたところを親指の付け根あたりで拭き取ってから、「ご返杯」されていました。
そういうものかな、と私もマネをするようになりました。

でも、本当は、「杯洗(はいせん)」があるべきなのです。
杯洗というのは、その名のとおり、杯を洗うために水を入れておく器です。
昨夜は、実物を見、実演をしてもらいました。
(なんと出席者には、酒は出ませんでした!)
昨夜出席した人たちは、私より年配の人も含め、ほとんどが知らないようでした。
私は、そういうものがあることは知っていましたし、どこかで見た憶えもあります。
でも、くだんの店会では、出たためしがありません。
(杯洗の中で杯やグラスを水に濡らしたからといって、清潔になるかというと、疑問ではありますが・・・)


酒席でのマナーをいろいろ教わりましたが、私自身、間違ってやっていたことがあるのに気が付きました。
お銚子やビールびんをぶら下げて、酒を注ぎに回っちゃいけないんですね。
注ぐより先に、「お流れ頂戴します。」なんですね。

たぶん私たちの世代で、ちゃんとマナーを身に付けている人は少ないと思います。
私たちより上の世代でも怪しいものですが。