毎日新聞 2014年07月07日 12時14分(最終更新 07月07日 14時37分)
【モスクワ田中洋之】ウクライナのポロシェンコ大統領は6日、親ロシア派武装集団の拠点だった東部ドネツク州スラビャンスクを政府軍が奪回したことを受け、「ドネツク、ルガンスク州の解放作戦を継続する」とツイッターに書き込み、親露派の完全制圧を目指す考えを示した。
一方、全欧安保協力機構(OSCE)によると、ウクライナとロシアの代表を含む連絡グループの協議が6日にキエフで開かれ、ウクライナ危機の平和的解決のため具体的な方策を早急にとる必要性で一致したが、停戦に関する合意はなかった。
ウクライナ国家安全保障国防会議は6日、ドネツク州で政府軍がスラビャンスクに続き、クラマトルスク、 ドルシコフカ、コンスタンチノフカを親露派から奪回したと発表した。政府軍が制圧地域を着実に広げている模様だ。ポロシェンコ大統領はスラビャンスクなど でインフラ再建や住民への食料・水の供給など人道支援を始めるよう指示した。また政府軍はルガンスク州で親露派拠点への空爆を続行した。
スラビャンスクなどから撤退した親露派は州都ドネツクに人員や武器を移し、勢力を再編成している。親露 派指導者のグバレフ氏は6日、「我々はパルチザン戦争で抵抗する」と述べ、政府軍に徹底抗戦する構えを強調した。これに対し、国家安全保障国防会議のコワ リ副書記(前国防相)は同日、両州都のドネツクとルガンスクを政府軍が完全に封鎖して親露派を武装解除させる方針を明らかにした。
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