三十年以上前、情報はカタログとカメラ雑誌の中にしかなくかった時代の話です。
カメラ少年だった私は、毎日毎日、何度も何度も繰り返してカタログや雑誌を眺め、カメラのスペックは完全に暗記するまで読み込みました。一方でレンズについては情報が少なく、カタログにも表がでているだけでした。
その中でカメラ毎日の「レンズ白書」はレンズの情報を知る唯一の書物と言ってもよい存在でありました。
ただ当時の私にとっては手が出る価格ではなく、裕福な友人が購入したものをまわし読みさせてもらうしかありませんでした。
先日、とあるカメラ屋を訪れたとき、店の隅の箱の中にそれが入っていました。しかも捨て値で。
見つけたときは、びっくり。ようやく三十年来の思いがかないました。
さてページを開けると、様々なカメラとレンズが紹介されています。
1974年とはどんな時代だったか?
カメラで言った方が、時代が分かると思います。紹介されている主なカメラは
ペンタックスESII、SPF
オリンパスOM-1
キャノンEF
ニコマートEL
ミノルタX-1
懐かしいカメラの名前が並んでいます。
レンズ白書の特徴は、簡単な数字で画面内の画質の分布を示しているところです。
素人にも一目瞭然でわかる記載方法にしたことが、すばらしいと思います。
しばらくは、あの当時のことを思い出しながら、読み込んでみたいと思います。
評価を見ると、高価な明るいレンズや海外のレンズの性能が良くないと書いてあり、明るいレンズは無理があったこと、絞ると画質が良くなることを知りました。
宣伝用の記事が多いと思いますが、思い切った事を書いてあるなとおもいました。
現在は価格コムやブログで同様の事が評価されていますが、大学の研究室が公正に研究している点は大きく評価できます。
その通りですね。こういう共通の基準で評価した値を載せているものは、今は少なくなりました。他の年のレンズ白書も見たいのですが、なかなか手に入りません。
懐かしいカメラ雑誌や本が入手できたら、また紹介していきたいと思っています。
今後ともよろしくお願いいたします。