バロックリュートでバッハ

バロックリュート、ギター合奏、旅行などの趣味の記録

サラバンド BWV1007 を弾く

2022年09月25日 | リュート
 BWV1007(無伴奏チェロ組曲第1番)の録音プロジェクト
第3弾は第4曲目のサラバンドを録音した。
 昔、この曲をYoutubeにアップしたのは10年位前で低音弦は巻弦、高音弦はナイロン弦、フロロカーボン弦だった。
現在のガット弦主体の音とは全く異なり不自然な響きなので削除した。
また、当時は動画ではなく音だけだったのも今回のやり直しの目的。
 サラバンドは、演奏者が繰り返し部分で装飾音などを駆使して個性を発揮することが多い。
今回も大変気に入っているN.Northの演奏を下敷きにしている。

https://youtu.be/ixzDGWImYNE

アルマンド BWV1007 を弾く

2022年08月27日 | リュート
 随分長く演奏をアップしていないと思っていたが調べてみると前回から15か月も経っていた。
その間細々と練習は続けてフーガ BWV1003を録音できる状態まではなっていたのだが録音してみるとミスが消えない。。。
やはり年齢には逆らえないのだろう、なんでもない所で引っかかってしまったりする。
ということでいったん難曲はお休みしてもう少し短い曲をやってみることにした。
 BWV1007(無伴奏チェロ組曲第1番)をバロックリュート用に編曲した組曲で以下の6曲よりなる。
プレリュード、アルマンド、クーラント、サラバンド、メヌエット、ジーグ
第6番までの中では短く最も手掛けやすい組曲で今回は順不同で全曲録音を目指したい。
 最初は第2曲目のアルマンドを録音してみた。
楽譜は以前作成したものがあったが今回全面的にチェックして自分好みに変更したり運指の見直し等を行った。
10種類以上のバロックリュートやオリジナルのチェロ演奏を改めて聴いてみたが、その演奏の多様さに驚かされた。
https://youtu.be/X8qOIWCze08

電子楽譜に切替

2022年01月19日 | リュート
リュートを演奏する場合、暗譜ではなく楽譜を見ながら演奏するのが一般的だ。
今は軽い老眼でTAB譜の小さな運指の数字がみえにくいことがある。
それと、5ページ以上の楽譜は途切れずに演奏できない。ということで、電子楽譜に切り替えてみた。


 まずは、適当なアプリがあるかどうか探してみた。
パソコンベースで運用できるものとして、MobileSheetsというアプリを見つけた。
WindowsのものをMicrosoft Storeで1,500円で購入した。1日の無料お試し期間がある。
(外に持ち出す人はタブレットでの運用が必要だろうがそれはGoogle Playで購入できる)
楽譜をスキャンしてPDFにしライブラリーに登録する。
それを1ページか2ページづつ表示しながら、ペダルを踏んでページ送りをする、というもの。

 次にペダルはBluetooth接続で充電式のLEKATOページターナーペダルという機種を購入。
非常に使いやすくしっかりした作りのいい製品で安定した動作をする。


 次にディスプレイだが、17インチノートパソコンの画面では小さすぎるので23.8インチのDELLモニターを購入。
ノートパソコン画面をクローン画面表示して使う。HDMIケーブルで接続する。
23.8インチだとちょうどA4楽譜2ページ分が等倍表示出来てちょうどいい大きさだ。
解像度が重要でフルHDの1920×1080とした。印刷楽譜のPDFでは問題なくとも手書き楽譜のPDFだと必要条件。


 楽譜台(モニター台)はカラーボックスを加工して使用した。頭でっかちなので後で地震対策が必要だ。
録画用ビデオカメラはディスプレイ越しに撮影できるようにセットしたが位置の微調整が必要。
なにか楽譜周りが近代化してすっきりした気がする。

日本リュート協会会報に掲載されました。

2021年09月16日 | リュート

私の投稿も掲載されています。

以下は編集者の説明文です。

日本リュート協会は、会報NO.37(2021年9月号)を発行いたしました。
今号は、以下の記事が掲載されています。
・フランチェスコ・ダ・ミラノに挑む 2021 年 〜il divino challenge の舞台裏〜 <坂本 龍右>
バーゼル在住のリュート奏者・坂本龍右氏は現在、画期的なプロジェクト「フランチェスコ・ダ・ミラノによるリチェルカーレとファンタジア全曲の演奏動画の収録」を進めています。
「il divino:神がかり的」と呼ばれ、教皇レオ10世に仕えて当時の音楽家としては破格の評価と待遇を受けていたフランチェスコですが、残念ながら現代ではリュート業界と一部の古楽愛好家以外には、それほど知られていないというのが実態です。本記事は、そんなフランチェスコの音楽に深く切り込んでその素晴らしさを明らかにしてくれるこのプロジェクトの舞台裏について、坂本氏自身の言葉で詳しく解説しています。
・ダンスが踊れないと舞曲は弾けないのか?  赤塚健太郎『踊るバロック〜舞曲の様式と演奏をめぐって』を手がかりとして <永田 ⻫子>
リュート・ソロ曲の多くはパヴァーヌやガイヤルド、バロックの組曲などの「舞曲」からなりますが、これらを演奏する際に「踊りのテンポ」と「弾けるテンポ」 の狭間で悩むことが多々起こります。本記事では、リュート奏者の永田⻫子氏が、赤塚健太郎氏の著作『踊るバロック〜舞曲の様式と演奏をめぐって』を手がかりに、このジレンマに鋭く切り込みます。本記事を読めば、リュートの舞曲を演奏する際の大きな指針になること間違いなしです。
・カピローラの弦の張り方の「秘訣」 <渡辺 広孝>
カピローラ序文中の色々なトピックに詳細な解説を行う連載の第2弾は、「弦の張り方の秘訣」です。リュートのブリッジには構造的な欠陥があり、太いガット弦のバスを張ると、オクターブ弦との間に生じるハイポジションでの音程差が顕著になってきます。本記事ではカピローラ序文中に触れられているこの問題への対処方法(秘訣)を詳しく解説します。
・どんな調でも怖くない、手で覚える音階練習 (1) <蓮見 岳人>
「オクターブの中には2つの半音があり、ドレミファとソラシドは全くの相似形、だから12種類ある長音階を全て個別に練習する必要はない」という点に着目し、音楽理論の基礎と実践を、指遣いを覚えながら身につけていくコスパ満点の練習方法を、譜例付きで紹介します。
・LSA Online Lute Fest体験記 <小出 智子>
2年に一度、リュート界のレジェンドや新進気鋭の奏者を講師に招いて大規模に行われるアメリカリュート協会(LSA)の夏の講習会「Lute Fest」ですが、今年はコロナの影響で初のオンラインでの開催となりました。リュート奏者の小出智子氏が実際にこれに参加し、詳細にレポートします。オンライン開催とリアル開催それぞれのメリット・デメリットにも触れています。
・バロック・リュート低⾳弦の減衰・倍音特性(ガット弦とCD弦) <尾瀬 和雄>
前号の記事「バロック・リュート低音弦の減衰・倍音成分を実測する」の評価方法を用いて、バロックリュートでのガット弦とCD弦の特性の実測を行っています。バスライダー型とスワンネック型の比較データも掲載されています。
・第36回 春の会員コンサート報告
・新譜紹介
コロナの影響もあってか、数多くのリュートの新譜がリリースされています。全部で14枚の新譜の情報を紹介し、動画やデジタル配信サービスへのリンクも掲載しています。
・みんなが弾けるリュート曲 <小出 智子>
「最初から難しすぎるリュート曲に挫折する人を少しでも減らすために、ちょっとでも簡単で楽に弾ける曲を!」をコンセプトにオリジナル曲を掲載する連載の第2弾です。
・総会報告
・理事会からのお知らせ
日本リュート協会
http://lute.penne.jp/lsj/

バッハのフーガ(BWV998)を弾く

2021年05月20日 | リュート
これはバッハの数少ないリュート作品とされている曲の一つです。
BWV998はプレリュード、フーガ、アレグロから成っています。
フーガは3部形式でABAの構成でBの中間部が特に難しいです。

この曲は昔クラシックギターでも録音したことがありますが、中間部のセーハで右手の指が痙攣しました。
バロックリュートではテンションが緩いので痛くなる程度ですが。他にこのような曲はありません。
バロックリュートは低音開放弦が一オクターブ準備されているので普通セーハはクラシックギター程有りません。
しかしこの曲はフーガという事もありセーハが頻繁に出現し、しかもセーハした状態で他の指が複雑に動きます。
また、セーハを伴う大きなポジション移動等も非常に難しい点です。
私がYoutubeにアップした50曲程度の曲の中で三本指に入る難曲です。

 そんなことで、以前、クラシックギターやバロックリュートで録音したことがあるのに足掛け3年掛かりました。
まだ不満な点は有りますが現在の実力はこんなものという事で一応終わりにして次の曲に掛かりたいと思います。
梅雨の時期のガット弦による録音なので弾いているうちに調弦が狂う事もありご容赦いただきたいと思います。

J.S.Bach : "Fuga" BWV998

バロックリュート バッハ

J.S.Bach:Fuga BWV998

played with a German Theorbo(Swan...

youtube#video

 


クーラント BWV1009を弾く。

2021年04月27日 | リュート
以前の録音は巻弦だったので、今回ガット弦で録音し直した。
BWV1009は無伴奏チェロ組曲第3番で、プレリュード、アルマンド、クーラント、サラバンド、ブーレ、ジーグから成る。
クラシックギターを弾いていた時代から第3番は最も好きな組曲だ。

J.S.Bach : Courante BWV1009

ガット弦を使用しての感想(各種弦の比較演奏)

2021年04月13日 | リュート


楽器遍歴
 ルネッサンスリュートを売ってバロックリュートを最初に購入したのは、2008年で約12年前。その時代は、当然のようにナイロン弦+フロロカーボン弦+Pyramid巻弦を張っていた。フロロカーボン弦は釣り糸を使っていたこともあり大量に仕入れたものだ。その後、中古のスワンネック、新作のバスライダーを入手、そしてそれらをすべて売って2011年にスワンネックと2013年にバスライダーを新作してもらい現在に至っている。

CD弦
 2016年12月頃AquilaからNew Nylgut® Strings loaded (CD type)が新発売された。
低音弦として色々とテストした結果、6~13コースのバス弦として張ることにした。このオクターブ弦と2~5コースにはナイルガットを、1コースは従来どおりナイロンを使用する。
 新製品のCDタイプは赤い色(こげ茶色もある)が印象的だが使用していると弾く部分が黒ずんでくるのであまりいい感じではない。
 音はガット弦に似ているようだが微妙にモダンな音にも思える。クリアで癖がないともいえようか。余韻も適度で期待通り。温度や湿度によるピッチの変化もそれほどではないので調弦も楽だ。
初期ロットは張ってすぐとか半月後とかで切れるものがあり、累計10数本が切れたが現在は収まっているようだ。

ガット弦(Aquila type HU)
 バスライダーもスワンネックも、NNG弦+CD弦にして大きな不満はなく使用していたが、AquilaのUnsplit lamb gut strings type HUというガット弦が出たという事を知り、2019年8月にスワンネックに張ってテストを始めた。
 1~3コースの音の印象は1本ずつ比較したらNNG弦と極端に変わらないように聞こえ、強いて言えばかすれたような味わいがガットらしいと思えた。逆にいえばNNG弦の出来がかなり良いと言えるのではないか。1コースは10日で切れていたので以後、ナイロン弦に戻すことに。2コースも2カ月くらいで切れたのでNNG弦に戻した。その後、低音弦までテストを進め、スワンネックは3コース以下をガット弦で行くことに決めた。
 勿論、ガット弦の欠点は有って温度、湿度の変化でピッチが変わり調弦が大変とか、価格が高いとかだが、それを補って余りある音の魅力が感じられた。

 中音部の音の印象はNNG弦、CD弦とはかなり違っていた。余韻が少なく音のかすれ感が大きい。私の楽器はテンションが低めに設定してあるので今までよりもブリッジ寄りで弾くようになる。最初は、違和感があったが日が経つにつれ弦が楽器になじんできて音のつながりが出てきた。

 ガット弦の温度や湿度によるピッチの変化には驚く。NNG弦、CD弦だと1年もたつと調弦も微調整で済む。夏だと2階にある音楽室は35度位になり28度位に下げるとガット弦は半音から一音程度下がる。朝ケースを開けると逆のことが起きている、という事で調弦には従来の何倍も時間を費やす必要がありそうだ。
 実際に曲を弾いてみるとこれがガットの音か、という満足感が得られる。高音は1本づつ比較するとNNG弦に近い音がする。中音はかすれ感が強く、低音は残響が少ない。
 曲を弾く場合複数の弦を同時に弾くので高音、中音、低音が複雑に絡んで実に気持ちが良く、バッハを弾いているという喜びが大きい。1,2コースがガット弦でなくても他の弦が一緒に鳴れば割に目立たないものだ。
 オクターブ弦はNNG弦でも大差ないだろうと予想していたが、ガット弦は出しゃばらない響きが非常に好ましく感じる。

ガット弦(Gamut)
 同年の10月、佐藤豊彦先生のセミナーがあった時に、Gamutのガット弦を推奨されたのでAquilaの評価が終わらないうちにGamutに張り替えた。細めの高音弦やオクターブ弦はプレーンガットなのでVarnishオプションを選択した。5コース以下の太い弦はPistoy弦で特徴はメーカーサイトに書かれている通りと感じた。
 「This is a standard length, (120cm), Pistoy gut, double twist string. It is useful for those lute players who wish to use a plain beef gut string with a very flexible feel and response resulting in a warm, full tone with the maximum sustain that a gut string can offer.」
 Gamutガット弦はAquila HU弦と比較すると、プレーンガットは大きな差は感じなかったがPistoy弦は柔らかくささくれも出にくいようだ。欠点は価格が高いことで一式だとAquila HU弦の約2倍の9万円近く(送料込)掛かった。例年、11月下旬に「Black Friday Sale 20%Less」があるのでその時買うようにしている。
 Gamutガット弦とAquila HU弦は響きが違うが、十分な比較時間がなかったので言葉で表現するのは難しいが、以下で多少比較出来ると思います。

弦の種類による響きの違い(演奏例)
 小生の下手な演奏ですが響きの違いは分かると思いますので興味のある方はどうぞ。
① フロロカーボン+巻弦(1コースのみナイロン) 
 https://youtu.be/jGy_39BO9h0 Allemande BWV1009
② NNG弦+CD弦(1コースのみナイロン)
 https://youtu.be/W6aJHfeMD2Y Fuga BWV1001
③ Aquila HUガット弦(1コースのみナイロン)
 https://youtu.be/f8qmKrt-LtI Fuga BWV998
④ Gamut ガット弦(1コースナイロン、2コースNNG)
 https://youtu.be/bI9atTCfELA Chaconne BWV 1004 (Part1)
  
まとめ
 バロックリュートの弦として、一般的に使いやすいのはNNG弦+CD弦であろう。温度や湿度の変化によるピッチの変化が少なく調弦も楽、耐久性もあり入手も比較的簡単で価格もまずまず。また、音もかなりガット弦に近く安定している。
 それでガット弦の出番はあるのか? 音色以外の項目については全てCD弦が優れている。音色はどうかというと、これは優劣ではなく好みと考え方の問題だ。
 それは、平均律クラヴィア曲集をチェンバロで聴きたいかピアノで聴きたいか、あるいはベートーヴェンのピアノ協奏曲をピアノで聴きたいかフォルテピアノで聴きたいか、という事に似ている。作曲された当時の楽器で聴きたい、あるいは機能的に優れた現代の楽器で聴きたいか?
 私は、前者はチェンバロで、後者はピアノで聴いている。好みで必ずしも古楽器に拘ってないのだろう。

 話を弦に戻して、私はガット弦の音色でバッハを弾きたいと思う。ガット弦に不完全な美を感じるからだ。ガット弦を、様々な困難を乗り越えてでもずっと使っていきたいと思う。
 そうはいっても、練習の時すぐに練習に取り掛かれるCD弦は捨てがたい。そこで現在は、1台にはガット弦を張り、もう1台にはCD弦を張って運用するのがベストと思ってやっている。ガット弦のみでの運用は難しいので1台だとCD弦を選択せざるを得なかっただろう。


"Bourree & Double" BWV1002 を弾く

2021年03月18日 | リュート
 この曲の以前の録音は8年近く前になる。当時は巻弦で現在とは音が全く異なる。
今回はガット弦になったのと、演奏を動画化する為に録音し直した。

 言うまでもなく、原曲は無伴奏ヴァイオリンの為のパルティータで私はそれをよく聴く。
Julia Fischer、Isabelle Faust、庄司紗矢香の演奏が気にいっている。
最近、ブルネロがヴィオロンセロピッコリーノで弾いた演奏が個性的で、興味を持って聴いている。

https://youtu.be/Xo7G6XQ_SRo



ガット弦と巻弦の減衰特性

2021年03月03日 | リュート
 日本リュート協会の会報第36号に「バロック・リュート低音弦の減衰・倍音成分を実測する」という記事が掲載された。
これに触発されて、昔から気になっていたことを簡易的に調べてみた。

「ガット弦と巻弦の減衰特性について」

図1 Swanneck ガット弦 減衰特性 (10コース、弦長96cm)

 図1は、スワンネック型バロックリュートの10コースにガット弦を張った時の減衰波形です。
よく言われる「ドスンと鳴ってすっと減衰していく」そのままです。約4秒で聞こえなくなります。
これが消音があまり必要がないと言われる所以ですね。

図2 Swanneck 巻弦 減衰特性 (10コース、弦長96cm)

 図2は、図1と同じ楽器、コースに巻弦を張った時の減衰波形です。
ガット弦に比べるとなだらかに落ちていく感じで中々減衰が進みません。10秒後でもしっかり鳴ってます。
従って、巻弦の場合は消音が必要ですね。
(私はリュート用の巻弦を現在所有していないため、便宜的に昔の演奏録音の中から音を拾いました。
 その為、5コースの音も混じっており、唸りが出ているのでしょう。)

図3 ClasicGuitar 巻弦 減衰特性 (6弦Re、弦長65cm)

 図3は、クラシックギターの6弦に巻弦を張った時の減衰波形です。
急峻に立上り、少し速く減衰した後は、ゆっくりと減衰しています。
10秒後にほぼ聞こえなくなりますが、消音は必要ですね。

上記の条件では同じ巻弦でも、クラシックギターよりもバロックリュートの方が減衰が遅いです。
前者の弦長が65cm、後者が96cmという事で、1.5倍も弦長の長いバロックリュートの方が減衰が遅いわけです。
バロックリュートのテンションが弱いことも多少は関係するでしょうが、ここでは調べていません。

以上、簡易的な検証を行ってみた纏めですが上記の見解を裏付けるこれ以外のケースについても測定しています。


Visee 組曲ニ短調 (Part2) を弾く

2021年02月01日 | リュート
ファクシミリ10曲の後半は以下の5曲が記載されている。
バッハでは、ジーグが最終曲になるケースが多い。
しかしここでは、その後に通常ジーグより前に置かれる曲が記載されているのは何故?

Gavotte
Bourree
Menuet
Passacaglia
Menuet2

 前回、前半の5曲を録音した。今回は後半4曲。

9曲目のパッサカリアはどうも好きになれないので省いた。
7曲目のブーレは、「禁じられた遊び」の挿入曲としてイエペスが弾いていたようだ。

https://youtu.be/p7lUcPUpZH0

Visee 組曲ニ短調 を弾く

2021年01月18日 | リュート
ファクシミリでは以下の順に10曲が記載されている。
Prelude
Allemande
Courante
Sarabande
Gigue
Gavotte
Bourree
Menuet
Passacaglia
Menuet2

 まず、前半の5曲を録音した。後半は録音中。
3曲目のサラバンドは映画「禁じられた遊び」でイエペスが弾いて有名になりましたね。
 この組曲の演奏はクラシックギターでもバロックギターでも聴くことが出来ます。
それらも参考にしながら、バロックギター調弦のバロックリュートでどのような音が出せるか興味あるところでした。

 弾いてみた感触では、楽器本体の違いよりも調弦の違いの方が音色に大きく影響しているようです。
音だけ聴くととてもバロックリュートには聴こえない。
バロックギターの音はYoutube等でしか聴いていないので、そのように聴こえるかどうかは明確には判断できませんが。

 バロックギターは5コースで小さなボディの楽器なので中高音しか出ません。
軽妙な音色が持ち味で、低音を補強したクラシックギターの音色とは別次元の音ですね。
どちらが良いとかいう事ではなくて、それぞれの味があるという事でしょう。
今回は、オリジナル楽器の調弦でファクシミリをほぼそのまま弾いてみる、という事に意義を見出しました。

https://youtu.be/fWFhe_mOGRU

懐かしいViseeの組曲ニ短調

2021年01月16日 | リュート


 昨年の12月、学生時代にクラシックギターで弾いていたViseeの組曲ニ短調を弾いてみたくなりました。
セゴビアが取り上げた曲はBachの曲でもギターでよく弾かれてますね。
1962年出版の「ギター古典名曲集」(運指 西野 博)に掲載されていて今も持っていますが。

 ファクシミリを探してみると、TAB譜が見つかりバロックギター用に書かれているようです。



この一曲だけの為にバロックギターを買うわけにいきません。(あまり使わない楽器を持ちたくない)
そこで、バロックリュートをバロックギター調弦にして弾いてみることにしました。
 
 バロックギター調弦は代表的なものが数種類あるようですがViseeということで、以下のようにしました。
1コース e, 2コース b, 3コース g/g, 4コース d/D, 5コース D/D(不使用), 6コース a/a
本当ならば、5コース a/a ですが、弦の張替えを最小限にするための手段です。
4コースのdと6コースの下側のaの2本を細い弦に交換しました。
ちなみに、スワンネックはガット弦仕様なので触らずに、ナイルガット仕様のバスライダーを使用しました。
 
 基準ピッチを392Hzに下げて使用するため、1,2,3コースは、それぞれ2,4,3フレット分下げます。
当然、テンションはかなり下がりますがかえって良い雰囲気かなと思います。
バロックギターは独特の調弦で音色も特徴があり、奏法もリュートやクラシックギターとはかなり異なります。



 ファクシミリはそのまま弾けますが、鮮明でないところや分かりにくい表記があり清書し直しました。
写真は、上からクラシックギター五線譜、ファクシミリ(バロックギター用)、ファクシミリの清書

バロックギターの奏法は多少Youtube等で調べましたが我流なので、弾いている方は視聴禁止という事で。。。
録音はあと数日でできるでしょうか。


グリーンスリーヴスをバロックリュートで弾く

2020年09月12日 | リュート
コロナの関係でギタークラブの活動は中止しているが、唯一、オンライン部内発表会なるものを実施している。
 従来、月初にメンバーが合奏練習前に独奏、重奏を行っていたのを、音声ファイルや動画ファイルをメンバー間で公開している。
 私はリュートなどの荷物が大変で演奏会前しか参加していなかったが、オンラインでは毎月参加している。
月1回のペースとなると、小品しか間に合わないので最近はBachの難曲は停滞気味。
 10月オンライン発表会用に、Greensleevesを録音してみた。大昔に録音したような気がするが、今回は異なる編曲。
ルネッサンスリュートがあれば軽快に弾けるのだろうが、ジャーマンテオルボは重い。

https://youtu.be/71daY4GfSMk

Londonderry Air をバロックリュートで弾く

2020年08月22日 | リュート

8年ぶりにロンドンデリーの歌を録音してみた。
この曲はダニーボーイという名称でも有名な曲だ。
 
 バロックリュートへの編曲は、今は亡き菊池雅樹先生でアンコール用に作ったものを頂いた。
私は遠距離で一度も直接はお会いしたことはないし正規の弟子でもない。
 リュートを始めた頃ネット上で非常に丁寧にアドバイスをいただき、また最初のバロックリュートを世話していただいたこともある。
そんなことで今でも感謝の気持ちは忘れていない。

 本来、アイルランド民謡なのでバロックリュートで弾くと重くなるが、全く違う雰囲気が出ればそれもいいかなと思います。

https://youtu.be/Q0jq8XOFY8A