バロックリュートでバッハ

バロックリュート、ギター合奏、旅行などの趣味の記録

バロックリュートをガット弦に変更模索

2019年08月17日 | リュート







2年位前に、バスライダーもスワンネックも、NG弦とCD弦にして大きな不満はなく使用していた。最近、蓮見先生のFacebookの記事に刺激を受けてガット弦に挑戦してみようかなと思い立った。
ガット弦の扱いにくさや高価格という事もあるが実際にやってみないと分からないのでテストがてら始めて見た。巻弦をCD弦に、高音弦、オクターブ弦をNG弦に変更したときも2カ月以上かかったが、今回も時間がかかりそうだ。

まず、1~3コースまでを手配して張ってみる。弦はいつもドイツのWatthias Wagnerさんのサイトで買うのだが、Unsplit lamb gut strings type HUはまだ売ってないので仕方なくAquilaのサイトで直接買った。送料が高く時間もかかるのでもう一つだ。

1コースなど細い弦は特に切れやすいので、ナットのScotchのテフロンテープを張り直す。それでも結果として10日ほどで1コースは切れていた。
スワンネックは392Hzなのでかなり緩いのだが。予備は買ってあるが当面元のナイロン弦を張っておく。

1~3コースの音の印象は1本ずつ比較したらNG弦と極端に変わらないように聞こえる。強いて言えばかすれたような味わいがガットらしいと思える。逆にいえばNG弦の出来がかなり良いともいえようか。

この結果を踏まえて、4~8コースの低音弦を注文し1週間余りで届いた。
この中音部の音の印象はNG弦、CD弦とはかなり違っていた。余韻が少なく音のかすれ感が大きい。テンションが低めに設定してあるので今までよりもブリッジ寄りで弾くようになる。最初は、違和感があったが日が経つにつれ弦が楽器になじんできて音のつながりが出てきた。

ガット弦の温度による音程の変化には驚く。NG弦、CD弦だと1年もたつと調弦も微調整で済むのだが、エアコンを使うこの時期だと2階にある音楽室は35度位になり28度位に下げると半音から一音程度音が下がる。朝ケースを開けると逆のことが起きている、という事で調弦には従来の何倍も時間を費やす必要がありそうだ。

1コースが切れたのと同時に9コースのCD弦も切れていたので仕方なく巻弦を張った。
ここで改めて巻弦の長すぎる余韻とギラギラ感を実感することになった。よくも巻弦を長い間使っていたものだと。

ここまできたら全部ガット弦に替えてみないわけにはいかないので、残りの低音弦、オクターブ弦を手配した。送料を含めると5万を超えたかもしれない。このような作業の時に2台あるのは非常に助かる。念のために比較してみる時や練習するのにも差支えがないから。

次に残りの弦が入ったら最終的にどのように運用していくのか決めることになるが、スワンネックだけをガット主体にするようになるのかな。