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to be with my dogs

犬と私と羊...合言葉は「自然体」

吠える犬

2011年03月28日 | Obedience

お散歩をしていると時々出会う「激吠えのワンコさん」

ある一定の距離を超えると、吠えだす。

その吠え方は、もうどうにもならないくらい昂奮して、くるっと回ったり、吠えたり、唸ったりと

大騒ぎな状態なのだ。

飼い主さんが事前に気付くと道を引き返したり、変えたりするのだが、

こちらが道を曲がった瞬間に遠くに見つけてしまうと、なんだかこのまま進むと

飼い主さんも困るだろうし、犬もしなくてもいい昂奮をしてしまうと思うと、

なんだか気の毒で、早々に道を変えたりして、気を使ってしまうのだ。

 

最近のこの激吠えのワンコさんの飼い主さんを観察していると、

とりあえずウチのワンコ達が吠えないので、気づいても道を変更しなくなった。

そして、遠くからジッとこちらを見つめている。

ワンコは最初気づいてなかったりして、匂い嗅ぎをしたりしてるのだが、

ある時点で、こちらに気づくと、明らかに身体を硬直させて、臨戦態勢にはいるのだ。

飼い主さんはそんなワンコの様子に緊張しながら、ワンコの見ているこちらを見て、

何やら話しかけている。。。

たぶん、「吠えないのよ」とか「大丈夫よ」とか、

もしかしたら「おりこうさんでしょ」とか言ってるんだろうな~。

心の中は、「今日は大丈夫かしら?」「吠えないかしら?」「スルーできると良いんだけど」

なんて、祈りの気持ちでいるんだろうなぁ。。。

だけど、ある地点を過ぎると、飼い主さんの祈りは敢え無く撃沈。。。

吠えに吠えたワンコを抱きかかえて、すまなそうに去って行ってしまう。。。

 

気の毒だけど、慣れてなんとかしようと思っているのは、間違いです。

そして、そのときのワンコの気持ちを声にしてみましょう。

「この匂い、好きなんだよね~ルルン♪」(匂い嗅ぎ中、これから起こることに気づいてません)

「ねぇ、かあちゃん??」(飼い主さんが見てる方向に気づく)

「どこ見てんの?」

「えーっ??前から犬がきてるーっ!!」(ちょっぴりビビる)

「かあちゃん、あいつら気付いてないかもよ~」

(かあちゃんも見てるし、大丈夫って言ってるし、おれ大丈夫かも。。。)

「かあちゃん、行くのか?(自信)、、、行っちゃうの?(自信喪失)」

(限界距離を超えて)

「うわ~っ、かあちゃ~ん、ど~すんの~、うぎゃ~、こわ~~~」(激吠えの瞬間)

(抱っこされて)

「うぎゃ~、もっと早く抱っこしろ~って言っただろうがっ!!このボケ~~」(さらに激吠え)

 

ここで、重要なのは、飼い主さんの視線なんですね。

視線を注ぐのは、前から来る犬じゃなくて、ご自分のワンコさんなんですね。

ワンコさんの身体、特に背中をみていれば、前から犬が来たことも、

興味のあるものが寄ってきたことも、わかります。

 

 

以前、外国人講師の犬のボディーランゲージを習う講座に参加なさった方の話を聞いて、

ビックリしたことがあります。

犬の身体の変化で、遊びモードか、攻撃モードか、リラックスしている状態なのかとかを

写真を見ながら説明をくわえるという内容だったそうなのですが、

犬に関しては経験豊富な方だったので、「それって、習うようなことですか?」

って勇気を持って((笑)、聞いてみました。

「私たちにはわかるようなことでも、犬飼い初心者の方や、

訓練やアジリティーなどしていない方にとっては、わからないこと、知らないことなのだから、

分かりやすい説明が必要なの」

確かに、最初は私もわからなかった。

「犬を見て!!」ってよく注意されたものです。

「犬を見てれば、それが飼い主の目になるから!!手に取るようにわかるようになるから。」

 

お散歩の時に、欧介を見続けてたら、電柱に激突したことがあります。

穴に落ちたこともあります。川に、はまったこともあります。

でも、とことん欧介を見続けたら、本当に前を見る必要が無いと思うようになりました。

欧介を見ていることで、身体の緊張で前から犬がやってくることもわかるし、

なによりも、一瞬の変化を見逃がさなくなったので、

興奮しまくってから、対処するということが減ったのです。

犬が相手が何か認識する前に、犬をこちらに向かせる、呼び戻すことが必要なんです。

「はっ、」と犬が思った瞬間にコンタクトをとることで、無駄な興奮を抑えることができるんです。

大体の場合、興奮し始めてから、名前を呼んだり、様子を見たりし始めるんですね。

これでは、遅いんです。

その時の状況、理由、理屈、「こうだから、こうなった」とか、「過去にこうだったから」なんて

考えてる必要はないんです。

 注意深くご自分のワンコさんを観察して、見てあげてください。

状況を克服するのは、ワンコじゃなくて飼い主さんなんです。

 

だから見逃さないように、注意深く犬を見る。

 

今でも、お散歩の時、私の視線は、欧介と蒼太をみています。

彼らが何に興味を持ち、何に反応し、何を楽しいと思っているのか、

その行動が始まる一瞬を見逃がしたくないですからね。

問題行動の抑制と言うよりは、楽しいことに乗り遅れたくない飼い主でした。

 

Comments (2)
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