三十汁+α

いよいよ三十路のアタクシを、節度を保ちつつ、垂れ流していこうかな。
とか言ってるうちに、もう@年。

岸和田のカオルちゃん<中場 利一>

2011-07-11 10:33:19 | 

 いやぁ~、めっちゃオモロイ!!

 読んでる間中ニヤニヤしっ放しで、いつ怪しい人として通報されてもおかしくないほどでしたよ。

 

 

 岸和田少年愚連隊のシリーズ第4段らしいのですが。

 真っ先にコレ読んじゃったけど、全く支障なし!!

 バッチリついていけます。

 

 岸和田最強、否、世界最強の男、カオルちゃん。

 機動隊からやくざまで、気に入らない奴は問答無用でぶん殴る・・・だけでは収まらない。

 商店街の真ん中には 『カオルライン』 なる黄色い線があって、カオルちゃんはいつもそこを 『ァア~~、ペッ』 て、痰吐きながら歩く。

 カオルちゃんの前を横切れば、おじいちゃんでも容赦なくぶん殴られる。

 

 とにかく無茶苦茶です。

 何から何まで。

 

 でもなんでかなぁ~、読むほどにカオルちゃんがこう愛おしいというか・・・・

 いや、愛おしいというのとはちょっと違うかなぁ。

 『憎めない』 てのが一番近いか。。。

 絶対 『エエヤツ』 ではないし、どっちかつうと酷いのに。

 

 ところで関西近辺に馴染みのない人にとって、岸和田ってどんなイメージなんでしょう。

 やっぱだんじりなのかな。

 私にとって岸和田は、ガラ悪い、怖い下町、でも何かエネルギッシュでオモロそう、てイメージっす。

 で、この本が割と私のイメージのまんまで。

 すんごいガラ悪いし、やってる事はえげつないのに、すんごい楽しそう。

 それはきっと、岸和田の人が、中場利一さんが、岸和田を愛してるからなんでしょうな。

 

 

 カオルちゃんもこの本も、バイオレンス満開なのになぜか愛しくてオカシイ。

 この上なくやんちゃで暴力的、でも笑いと、多分愛がいっぱい。

 素敵な1冊でした。

 

 

 あ、暴力描写がたんまり出てくるので、そういうの無理な人は止めた方がエエですよ。

 

 

 

 

 

岸和田のカオルちゃん (集英社文庫)
中場 利一
集英社


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