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死刑制度廃止と辺見庸講演会

2008-04-11 | 死刑問題
4月10日また4人の人たちが死刑執行されました。
今回の執行についても、事前の予告はなく、突然の執行となりました。
鳩山邦夫法相の命令による執行は昨年12月7日、2月1日に続き三度目で、四カ月間で計十人になりました。これだけ短期間に執行が集中するのは極めて異例なことです。
「ベルトコンベヤーと言ってはいけないが、自動的に、客観的に(死刑執行が)進むような方法を考えてはどうか」。昨年九月、物議を醸した発言について、鳩山法相は最近、共同通信の取材に「タブーを破って発言すべきだと思った」といい、理由についても「死刑確定者が百人を超えているから」と。今回の記者会見でも「粛々と執行している。人数や執行の間隔は意識していない」と述べました。
今日本は恐ろしい恐ろしい大量処刑体制を目指す方向にあります。

鳩山邦夫法相の愛犬に対しては深い愛情を持つ人間が、国権を発動して死刑執行を自動的に簡素化して10人も殺すというのは、パラノイアであると辺見氏は手厳しく糾弾していました。

1989年の国連総会で「死刑廃止条約」が採択され、さらに昨年12月18日には、死刑の執行停止を求める決議が採択されました。
今回の執行は、世界の流れに逆行しています。
先日の「靖国YASUKUNI」上映中止といい、日本は、ますます恐ろしい右傾化した体制になりつつあります。

また、辺見庸氏は、「国家による無機質な殺人と犯罪での殺人は違う」と言い、「死刑は人間の時間的な連続性を断つものであり、それを世間が支えている」また、「死刑はある種の国権の発動で、これが拡大すると戦争につながると私は思っている」とも言っていました。