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9.11から10年「バグダッド・バーニング」その後

2011-09-17 16:29:17 | 中東関連
この10年に劇的な影響を与えた出来事(事件)は、2001年9月11日ニューヨークのWTCビルを襲ったテロを越えるものはない。米国は激怒し報復の戦争を急ぎ、対テロ戦争を正当化し、成果を強調する。しかし、直後のアフガニスタン、その後の対イラク、そして再びアフガニスタンでの軍事攻撃を世界はどうみただろうか。特に現地の住民は?

私は2003年イラクからブログで発信するリバーベンドに注目した。このブログを書いていた女性は2007年10月難を逃れてシリアに移った。しかし、その年の10月22日以降ブログは更新されていない。この度この人の消息がどうなっているか、ひょっとして無事でブログを更新しているかネットを見てみると、依然行方がわからないことがわかった。大変残念である。しかし、リバーベンドの文と内容は秀逸にしてそのルポルタージュとしての価値が認められ表彰された。そしてブログの文面が「バグダッド・バーニング」「バグダッドバーニングII」として出版されている。

バグダッド・バーニングII

朝日新聞の読書欄で「出来事をアメリカや西側世界からではなく、その反対側の普通のひとたちの皮膚感覚で捉える」ことの大切さが指摘され(全く同感)、リバーベンドという仮名のブログがその点で傑出していると紹介されている (9/11)。

ニューヨークタイムズはリバーベンドについて「思慮深く、表現が明確、(しばしば)詩的でさえあり、出来事を仔細に捉えるジャーナリストの目を持っている。そしてほとばしる感情を文章に秘めている」と評している。

2005年の一文を紹介する。「事態が悪化していくと、人は驚くほど僅かしか求めなくなる。イラクにはこんな言葉がある。'Ili yishoof il mawt, yirdha bil iskhooneh.'その意味は[死を目の前にすると、人は熱病にかかっている方がまだましだと考える]。私たちは民主主義を諦めた。安全な社会も電気さえも。せめて水だけでも返して欲しいもの。」

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