1948年のイスラエル建国はそれまでそこに住んでいたパレスチナ
人にとってNAKBA(大惨事)であることは、公然の事実である
と私は認識するようになった。実際虐殺の事実があったことをユダ
ヤ人の学者が調査して確認するに至っている。建国に際し、将来パ
レスチナ人の人口増加の方がユダヤ人を上回ることを見越し、パレ
スチナ人排除と民族浄化が計画的に行われたことが明らかにされた
のだ。
消滅したパレスチナ人の村落は、420に及ぶと言われ、今まで住
んできた地を追われた難民はヨルダン、レバノンなどへ70万人を
越える。そしてユダヤ人右派武装組織とユダヤ正規軍突撃部隊に
よって都市部と地方で虐殺が行われた。例えば、ハイファの南にあ
るタントゥーラ村では200人以上の村民が殺害されている。
ユダヤ人にとってはもちろん、キリスト教徒にとって民としてのイ
スラエルは選民視されてきた。しかし、今やそれは完全に真実でな
いこと(myth)となった。占領政策が抵抗を生み、抵抗に対して弾
圧が行われ、それは抵抗の激化を呼び、弾圧はさらに徹底されると
いう悪循環の結果 今日の泥沼化した膠着状態に陥っている。私は
生々しい映像と証言に接し、自分の本性が徹頭徹尾被抑圧者に共感
する(empathyを抱く)ものであることを改めて痛感した。映像を見て
いて幾度も涙が出てくるのをとめることができなかった。
撮影し監督した広河隆一は、昔キブツに住みヘブライ語を学んで自
由に駆使できる。彼は地図から消されていく村の存在に注目したこ
とから、パレスチナ人に関心を持ち始め取材し記録をとり始める。
それで両側に知人や理解者を得て膨大な映像と取材記録を取ること
ができ、131分に要約して映画化した。彼はその夥しい記録をアー
カイブ化して中東関係の研究所などに寄贈する予定でいる。それは
資料として大変貴重であり今後の研究と歴史の記述に多大な貢献を
するに違いないと感じた。
西岸地区
茶色 パレスチナ人が統治
桃色 パレスチナcivil/イスラエルsecurity
白地 イスラエル統治
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ものすごく、興味のあることですから、是非見たいと
思います。上映終了のところが多いようですが、中旬に
渋谷で見られるかも知れないので行ってみます。
同じように関心を寄せる方からコメントいただきありがとうございます。
是非上映館を確認してお出でください。
考えさせられる内容でした。誤解していたこともありました。
でも、観てよかったと思っています。
ここにも、大国のエゴが見え隠れしていました。
情報を有難うございました。
気づいたのですが、最近は性能のよいプロジェクターにDVDを入れて上映していることがよくあるようです。多様な思想や主張を発表するのに、普通の大型映画館の興行に頼るのではなく自主上映で関心のある人たちに紹介し、地道な啓発活動を進めていく形です。
パレスチナ問題を批判する曲として発売禁止も検討されたと記憶があります
当時から聖書に並々ならぬ興味があった私は数年後の
第4次中東戦争でのイスラエルの圧倒的な強さの更に興味を深めて、「ユダヤ国家とパレスチナゲリラ」なんて本を読んだりした
パレスチナの集落を襲撃して、その場所にキブツを建てているという内容でした
聖書の惹かれながらも、醒めた目を向けさせる現実でした。
アシュケナージ(改宗した白人)、スファラジ(血統上のユダヤ人)
敵と向かい合う国境近くのキブツにはスファラジ
安全な都市にはアシュケナージ
2年前の夏、ガザ地区返還の為に強制的に退去させられ全てを失ったのはスファラジ
アシュケナージユダヤ人はスファラジユダヤ人を抹殺しよういているのか
このことについては認識していませんでした。私の息子の義理の妹がユダヤ人と結婚してイスラエルのキブツに住んでいますが、アシュケナージなのかスファラジなのか?(全くの白人ではなさそうなのでスファラジか。)
アシュケナージは、色白で背が高く、鷲鼻、一般的なイメージのユダヤ人ですが、血統上ではユダヤ人ではない
ただ、イスラエルでの支配者層はこのアシュケナージ