こんにち、シリアは中東の小国に過ぎないかもしれない。対して、イスラエルは圧倒的な軍事力を持っている。しかし、イスラエルのユダヤ人は遥か昔、聖書時代にシリアのセレウコス朝に散々苦しめられていた。紀元前200年頃アレクサンドル大王領のほとんどを引き継いだセレウコス王国のアンティオコス・エピファネス王の支配を受け、宗教面で激しい弾圧・迫害を受けていた。帝国内の宗教的・文化的統一を目指したエピファネスは武力でそれを達成しようとした。
荒らす憎むべきもの
中でもエルサレムを陥落させ、聖所を破壊しそこに異教の祭壇を建立した。その上に「荒らす憎むべきもの」を置いてユダヤの民に犠牲を捧げさせた。そこで、マッタティアスと息子たちが立ち上がって、ゲリラ戦から徐々に劣勢な戦いを次々勝ち抜いて、ついに独立を勝ち取るに至ったのであった。幾つもの戦役は圧倒的少数の軍勢を率い、大軍に向かう困難な戦さであり、5人の息子が順次戦死して、残った者が大将となって戦った。
従って、今は特に目立たない中東の国であっても、シリアはイスラエルにとって侮れない手ごわい国というイメージが残っているものと思われる。私の中にもそれとなくそんな昔のシリアを意識する自分がいる。(現在、私はイスラエルを支持する者ではなく、逆にパレスチナ人に対するかの国の仕打ちに対して嫌悪・義憤を覚えるひとりである。)
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ただ、近現代の歴史を振り返って見ると、双方の学者が指摘しているように、イスラエル側に問題があると結論せざるを得ません。
当ブログ記事
2008/12/30 国際シンポジウム「ナクバとヒロシマ」
2009/06/20 イスラエル人記者アミラ・ハス
2011/12/08 イスラエルの入植地拡大が状況悪化の原因 等など
また、日本を含めアメリカから始まってメディアを牛耳っているのはユダヤ人ロビー活動・圧力の方であって、プロパガンダ戦はやはりイスラエル側の方が強いことは周知のところではないでしょうか。