社民党 京都府連合 野崎靖仁 副主席語録
社会民主党 中央規律委員 野崎靖仁、55歳。
日々の思いを綴ります。
 



青木健太 『タリバン台頭 混迷のアフガニスタン現代史』(岩波新書)を読む。



「テロとの戦い」において「敵」だったはずのタリバンが、
再びアフガニスタンで政権を掌握した。なぜタリバンは民衆たちに支持されたのか。
恐怖政治で知られたタリバンは変わったのか、変わっていないのか。
アフガニスタンが生きた混迷の時代には、
私たちが生きる現代世界が抱えた矛盾が集約されていた。



1994年の第一次ターリバーン政権誕生から、
2021年の第二次ターリバーン政権誕生までをまとめた著作です。

ターリバーンもさることながら、反タリバンのムジャーヒディーン各派も、
イスラーム共和国高官たちも、腐敗や蛮行という「悪」に染まっているところが、
アフガニスタン情勢を複雑にしています。

ターリバーンの行動原理がイスラーム原理主義というよりは、
アフガニスタンの部族社会、特に多数派のパシュトゥーン人の部族慣習法の影響が大きい、
ということが留意すべきポイントです。

終章にアブドゥルラフマーン国王の遺言が引用されています。

「私の息子たちと後継者たちは、国民が支配者に対して立ち上がるような、
性急な形で新しい改革を導入すべきではない。欧米のシステムに基づく教育モデルや、
寛大な法律を取り込みながら立憲政治を確立するに当たっては、
これらすべてを徐々に取り入れなければならない。何故ならば、
そうすることで人々は近代的な革新的アイデアに慣れ親しみ、
もたらされた改革と恩恵を濫用することがないからである。」
(187頁)

また、ペシャワール会の故中村哲医師の活動にも触れ、外部からの圧力ではなく、
徐々に対話を通じて折衷的な解決策を見つける努力をするよう提起しています。

本題とは外れますが、首都カブールを「カーブル」と表記しているところに、
なぜか安心感を覚えました。昔はそう呼んでいた記憶がありますので。
(現地の言葉に近い、ということでもあるのですが)

難を言えば、何の説明もなく唐突に「AQ」という言葉が出てきますが、
これが「アル・カーイダ」の略であることに気付くまで数秒かかりました。

強いて挙げれば、そのくらいしか問題点がなかったので、
アフガニスタン情勢を知るには最適の一冊だと思います。

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YouTube のサンライズチャンネルで毎週金曜日20時から
ガサラキ」がプレミア配信されています。

自衛隊の全面的なバックアップで新型兵器の開発を進める
総合企業「豪和インスツルメンツ」。
彼らが開発をしていたのは、古からの伝承を取り入れた二足歩行兵器
「タクティカル・アーマー」だった。
シャーマンの能力を内に持つ、
「嵬(かい)」と呼ばれる能力者「豪和ユウシロウ」は、
豪和ファミリーの末息子でありながら、
自衛隊のテスト中隊に派遣されて実験を続ける少年。
嵬としての能力を発揮した彼は、
タクティカル・アーマーの基礎技術開発のために
能による儀式でも必要とされていた。

もともと嵬の一族であった豪和ファミリーは、
能の舞いを通じて「餓沙羅(がさら)の鬼」と呼ばれる現象を呼び起こし、
「骨嵬(くがい)」と呼ばれる鎧の巨人を
ロボットのように操ることができる一族だった。
中でも嵬の能力者は、
唯一「骨嵬」の操縦が行えた者として利用され続けていたのである。

その骨嵬を基にして極秘裏に開発されたタクティカル・アーマーだったが、
何と同じようなサンプルを元に、
二足歩行兵器「イシュタル」を開発した謎の企業があった。
ユウシロウと同じ能力を持つ「ミハル」を利用し
歴史の影で暗躍してきた「シンボル」である。

同じ伝承が発端となり、別々の企業で作られた2種類の二足歩行兵器。
そして同じ能力を持ち、互いに惹かれあうように出逢ったユウシロウとミハル。
2人は共に行動するうちに自分たちのルーツを知ることとなる。
そして世界情勢に暗雲がたちこめ、
クーデターの発生やアメリカとの全面対決を経て、
ユウシロウとミハル、特務自衛隊の面々は
自分たちが日本や世界のために何を成すべきかを知っていく。


OPとEDは種ともこです。

Message #9

LOVE SONG


特務自衛隊は豪和インスツルメンツと共同で、
極秘のうちに二足歩行型兵器TA(タクティカルアーマー)の開発を進めていた。
TA開発から戻った豪和家の四男ユウシロウは、
観測機器が見守る中で豪和家に伝わる能の演目『ガサラの舞』を演じ、
一人の少女と精神接触する。


【第1話】ガサラキ〔サンチャン〕


平安の美晴が兄を殺したため、現代のミハルも心を失います。

ユウシロウはミハルと共に関西にあるアジア移民のスラム
「アジアン静脈瘤」に潜伏。

そこで知り合った華僑の自治組織「共和会」のリーダー、
王(ワン)の世話になります。

豪和とシンボルは二人の潜伏先がアジアン静脈瘤であると察知。
シンボルは元メンバーの王(ワン)に二人を探すよう依頼します。

一方、西田はアメリカが穀物輸出の停止を行うと予測。
アメリカがシンボルのMFを正式採用したとの情報を受け、
自らTA中隊の速川隊長の説得に乗り出すのでした。


それでは、第17話「混沌の アジア極まる 十字路で
過去と今とを 負いて佇む」をご覧ください。

世界的な穀物の不作が徐々にあきらかになり始め、
日本国内の治安状況は一気に悪化する。
この事態を予想していた西田たちは、
首相を動かして特自部隊を治安維持のために配置。
関西のアジアン静脈瘤で発生した暴動にTAを投入し、
それに乗じてユウシロウを捕らえようとする。


【第17話】ガサラキ〔サンチャン〕


次回は、第18話「滾りたつ 世に背を向けて 裏窓の
ガラスの曇り 頼みて潜む」です。

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