朝起きて外に出ると建物の周りに大量のヤクがぞろぞろ。
テントでカップヌードル。サンポ氏とタクマ君は食欲がないので少しお菓子を食べただけ。お茶とお湯をもらってタダではあんまりなので、テントの人に5元(約65円)払う。
パッキングを済ませ、すぐに出発しようとしたが、カイラス山の北面を見れるチャンスはコレで最後なので雲が晴れるのを少し待つことに。
ちょうどウンコをしたくなったのでテントの奥の大きな岩の後ろで野グソ。野グソなんて久しぶりだ・・・。
サンポさんとタクマ君はもう少しここで雲が晴れるのを待つということで、サダ氏と2人で8:40AM出発。
川を渡ってしばらくしたところで、大量の衣類や髪の毛などが捨ててある(お供え?)ところにくる。岩に服を着せているおちゃめ(←死語?)なものまであった。
川を右手に見て進んだ先に見えたのが、標高5668mの恐怖の峠・・・ドルマ・ラ。何度か休憩をとりながら峠を登る。
登った先に無数のタルチョがはためく(11:10AM頃着)。
先に行ったサダ氏と合流。やっとラサのジョカン近くの露店で買ったタルチョとお札(合計5元)の出番だ。タルチョを出来るだけ高いところに結ぶ。そしてお札を空にばらまく。サダ氏と何度も何度も上手くお札を空中にばら撒いているシーンを写真に撮ろうと試みる。
あたりに10匹近く犬が集まってきていた。
かなり長い時間繰り返しているとサンポ氏とタクマ君が到着。
サンポ氏は「バルス!」といってお札を空中にばらまく、それはラピュタの破滅の呪文っす。
4人で少し休憩し、12:30PM下山開始。
おとといの夜、同じ宿に泊まっていた韓国人の女の子の話では、彼女は ここで道を間違え 迷ってしまったらしい。
彼女の言うとおり、大きな湖を右手に見ながら下り道を歩く。ここはタルチョが大量にあって道が分かりにくく、もし助言がなかったら自分も迷っていたかもしれない。
チベタンが残した(?)道しるべの為の石積みをたよりにアップ・ダウンを繰り返しながら進む。
途中からサダ氏とタクマ君は川の外側(カイラス山と反対側)を歩き、自分とサンポ氏は川の内側(カイラス山寄り)を歩く。
おそらく2:00PM頃、サンポ氏を抜かし一人歩いていると、ルートから外れたらしく苔がついている川石が広がるところに来た時、後ろに犬の「ウォン!」という低い声が!
振り返ると犬が4匹今にも自分に襲い掛かろうとしている。ヤバイ!!
もうわけも分からないが、とりあえず逃げる。おもいっきり走り、普段は通れないと思うような川の浅瀬も少しだけ頭を出している石の上を必死にジャンプしながら川を越える。
一匹茶色い犬が左のジーパンの裾を噛み付いた。その勢いで川の中州で転倒。仰向けになりながら見ると3匹がさらに襲い掛かってくる。必死で右足で蹴りをいれ(当たらない)ると、一瞬 犬がたじろぎ、その隙に逃げる。前方のチベタンのおばさん二人が目に入り、その方に向かう。
振り返ると、4匹が遠くに走り去っている光景が見え ようやくホッとする。
やばかったぁ・・・。気づくと川の支流を3本越え、ジーパンの裾に犬が噛んだ二つの穴が空いていた。足には傷は無し。あそこで噛まれていたとしたら、一体どうなっていたんだろう・・・。ルートをはずれ一人になっていたのがよくなかった。
カイラス巡礼ルートを歩くチベタンは、ほとんどが2~4人でお互いくっつくような距離で歩いている。ひょっとしたらこれらの狂犬を避ける為なのだろうか。
図らずも川の左側に来たので、そこを歩いていたサダ氏と合流。犬に襲われた僕をてっきり犬とじゃれあっていたと思ったらしい。
しばらく二人で歩き、川の右側にテントが見えたのでサンポ氏と合流する意味もあり、川を渡ることに。途中、サダ氏が川石で滑って右半身濡れる。
タクマ君ともう一人、ドルマ・ラで会った日本人と合流。(彼は2000年にアラスカに入り、世界中を自転車で回っているそうだ。もうすぐ上海あたりに行きフェリーで日本に帰り旅を終えるようだ。)皆、僕が犬に襲われたのを見ていて、皆から「大丈夫だった?」と心配される。
ここで水分補給しようとカバンの横に挿していたペットボトルを取ろうとするが 無い。1:30PMにテントで買ったジュース(6元)のペットボトルを犬に襲われたときに落としてしまっていた。
しばらく休んだ後、それぞれ歩き出し、4:40PM、最後のゴンパ、ズトゥル・プク・ゴンパ(標高4810m)に到着。
ここでは特に休憩せずにスルー。
各自それぞれのペースで歩く(写真に写っているのは僕ではないですよ)。
6:00PM、北には崖の間を流れる川 南には湖が見えるという絶景ポイントに到着。
Sada氏とサンポ氏がかなり先について待っていた。タクマ君もしばらくして合流。昨日テントで爆笑していたチベタンのおじさんも到着。
ずっと僕達の後を付いてきたコルラ犬ラパも含めて皆で集合写真。
6:25PM出発。前方に湖が見えている間はまだ良かった・・・しかし そこを過ぎてからが辛かった。
今まではアップダウンがあったり 道の状態が悪くても、景色も良く変化に富んでいたのだが、ここからは何もない平坦な道を延々とタルチェンの町をめざして歩く。
この時間でも日が高い。照りつける太陽の中を歩き続ける。犬に襲われジュースを落としたのがイタイ。あれからずーと、水のない状態で歩き続ける。
6:15PM、ふらふらになりながらタルチェンの宿に到着。サンポ氏が先について待っていた。ラパさんが見当たらず、車の中の水が出せない。野グソをしていて遅れていたSada氏も合流。
じゃんけんをして負けたので、おととい食べた店に行き、一人料理の注文をする。トマト玉子スープ・餃子・ホイコーロー・ナスの炒め物・ご飯(全部で84元)。
すぐに三人が到着。お茶を飲みまくる。皆くたくたで疲れきっている。身体もガタガタ。タクマ君は食欲が無いといいつつバクバク食べる。それじゃあ痩せないぞ。カイラス・ダイエットするんじゃなかったのか?
宿の小祖と交渉し、一泊25元。
部屋に入り、サンポ氏はすぐに寝る。自分は部屋の湯で顔と足を洗い、すっきり。
皆 横になったところ、おとといの日本人が尋ねてきていろいろ旅話。一時間くらい話しただろうか、ラパさんが相変わらず見つからず、水や荷物がゲットできないまま就寝。
['05中国旅行記]
最近の投稿の日付は1年後の同じ日ってこと?でしょ?
おっしゃるとおり最近の日記は「一年前」のものです。タイトルが2005年になってますし、でも まぎらわしいですよねぇ・・・。
タイトルにもしているくらいだから大丈夫でしょ。
私達夫婦の結婚記念日にのりさんは犬に襲われたことがあるとしっかり記憶できましたし・・(w