「これは今、描いている「浄土」の一部です。完成するとこの3倍の大きさになります。」
私は今到達している「浄土」の構想をそのまま説明した。
S30号、90センチの方形キャンバスを一コマにして16枚をつなげる絵を描く。
それが浄光寺本堂の片面にすっぽり収まる壁画になる。
写真はその中心となる浄土への入り口、門となる。
この左右に、浄土を求める苦楽の世界と、門に入った真実の世界をつなげる。
ただこの苦楽の世界と真実の世界はまだ下絵も出来ていない状態である。
それをあと半年で描く。
それがどんな絵になるのか全く見えていないが、今の私には不思議な確信がある。
私の中にある真実に身を任せていれば必ずできるという
根拠のない確信だが、私はそれを信じている。
おおよそそんなことを、私は一気に説明した。夢中だった。
「すごいもんですな・・・、まぁちょっと上がりなされ」
御住職はそう言って、自身で草履を脱ぎ、かまちに足をかけて玄関を上がって行った。
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