
私は闇を描く
この闇の中にいると、私の心は不思議と落ち着くのだ。
鉛筆の色、それは絵の具の黒ではない。空間そのものの深みがあって、私の心はそこから離れられなくなった。
なぜなのか、問いかけは常にあるが、しかしそれに答える言葉の前に、その闇に安心を覚える心が、言葉を使わせなかった。
問いに言葉で答えることは出来ない。
言葉で発したとたんに、それは嘘になる。
それでも言葉を使いたければ、それは詩になる。
詩は、その闇を宇宙と呼ぶのを許す。
そして私は、その宇宙の果ての果てまで手を伸ばし、
私自身の存在のその根っこをつかみたいのだ。
私を私と気付かせているもの、
私の本性に出合いたい。
四角のキャンバスは、私と私をつなぐ窓なのだ。
そんな絵を描くために。
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