陸奥のパワースポット

みちのく青森の、自然や神様など、こころ洗われ元気がでる場所を巡る。

岩肌を探るーー3ーー・・・・奥羽山系・・・・

2017-08-31 15:15:18 | 旅行

八甲田や十和田火山の前身とも言えるであろう新第三紀火山岩類を覗いてみよう・・・・・・

 

田子町西部山岳地の「みろくの滝」

 

 

黄瀬川上流部 「松見の滝」の岩

 

 

同上

 

 

 

黒石  中野もみじ山

 

 

東岳の東部に位置する野辺地の烏帽子岳山地の山容

 

 

同上  平内町小湊より

 

 

烏帽子岳    ハマナスラインより

 

 

烏帽子岳山頂から東岳山系の方角を望む

 

 

八甲田と青森市街地の間に坐する雲谷峠

 

 

八甲田の荒川上流部城ヶ倉渓谷と特異な山とされてきた石倉岳並びに第四紀火山の硫黄岳

この渓谷は、南・北八甲田の境界となる

 

 

 

城ヶ倉大橋から城ヶ倉渓谷を俯瞰

渓谷両岸には柱状節理のある岩が見られる

『  これは、900から700万年前の海底に堆積した地層中に、地下から入り込んだマグマが冷え固まったデイサイトで、固まる際に収縮して柱状の規則的な割れができた。(青森県立郷土館試料より)』とされる。

 

 

 

特異な山 石倉岳

 

 

石倉岳山頂部を望む  海底火山の噴出物とされる

 

 

【参考資料】

八甲田で最も古い山「石倉岳」

H23 青森県立郷土館編集・発行「十和田湖・八甲田山」より

 

『石倉岳は八甲田・十和田ゴールドライン沿いの笠松峠近くにある標高1,202mの山で、ゴツゴツとした岩場が目立つ。この岩は、火山活動で噴出した溶岩が冷え固まったデイサイトという岩石で、全体が珪化して白色に変質し、海底で噴出したと思われる構造が見られる部分がある。

 この岩石と同時代に深海底で堆積したと考えられ、堤川上流に分布するおよそ1,200~900万年前の地層からは、アオモリムカシクジラウオと名付けられた、このなかまの深海魚では世界唯一の化石が発見されている。

 石倉岳はその特異な景観から、津軽では早くから注目された山であったようで、他の山が八甲田に一括されるときでも別記されていることが多い。南部地方でも十和田市の奥瀬と法量の村境の起点となっていて、牛倉岳や乗倉岳とも呼ばれていた。』


岩肌を探るーー2ーー・・・・東岳山系、夏泊・・・・

2017-08-25 11:21:51 | 旅行

大陸の縁が割れ、日本海が拡大していった時期は、2200万年前~1500万年前とされ、巨大噴火や巨大な海底火山活動が伴ったという。

この期間は新第三紀に当たるので、これらに関する地層は“新第三紀火山岩類”や“グリーンタフ地域”と呼ばれ青森県内にも広く分布している。それらのうち、奥羽山系に属する東岳山系と夏泊をのぞいてみよう。

 

 

まず、東岳山系は

雲谷峠から青森市東方の山地を望む。台形の山が東岳

 

 

同上  更に右手に連なる山地  この奥には閉山した上北鉱山がある。

 

 

東岳山系の山中から東岳の山頂を望む

 

 

 

 

大和山の不動の滝

 

 

 

青森市宮田から東岳を望む。 稼働中の採石場が見えている。

 

 

東岳山中  採石場跡?

 

 

東岳山中のいくつかの山容

 

 

東岳登山道近くの岩肌

 

 

同上

 

 

同上

 

 

石灰石採掘跡の谷

 

 

同上

 

 

同上

 

 

同上

 

 

東岳山中 月光の滝

 

 

夏泊半島では

 

浅虫森林公園から土屋漁港、茂浦、茂浦島などを望む

 

 

浅虫の裸島、ごめ島、旧水族館

 

 

 

 

浅虫の裸島  対岸は津軽半島

 

 

浅虫の善知鳥崎

 

 

久栗坂の採石場

 

 

浅虫の湯の島

 

 

裸島、ごめ島遠望

 

 

浪打の磯

 

 

茂浦   浪打山

 

 

浦田付近   二子島  岩木山

 

 

夏泊半島の大島灯台

 

 

夏泊半島 椿山~大島

 

同上

 

 

同上

 

 

夏泊半島 立石を望む

 

 

【参考資料】

 

青森県の新第三紀火山岩類の分布―――7層にわたるとの見解

「青森県の地質と地下資源(昭和44年)」宮城一男ほか  より

 

第1層  新第三系の最下位の地層

 

権現崎、小泊北部、笹内川上流、追良瀬川上流、赤石川上流、岩木川支流(大川、大沢、湯ノ沢、平沢、藍内川)、虹貝川上流、坪川上流、湯川支流(砥石川流域)

《大部分が火山噴出部で、グリーンタフ時代最初の激しい火山活動を示す》

 

 

第2層  青森県のグリーンタフ層の主体で、分布は広く、層の厚さも膨大

 

小泊周辺、中村川、赤石川、追良瀬川、吾妻川の各中・上流部、岩木川の各支流一帯、大鰐町南方山岳部、碇ヶ関東南、青森市東部山岳部、夏泊半島東海岸、川内川上流、大畑川上流薬研一帯、田子町西方山地etc.

《緑色凝灰岩から構成される。溶岩の存在は少ない。火山灰をもたらした火山の位置や機構は未解明。局所的に溶岩が多量で活動センターだったとみられる場所もある。その場所は、竜飛火山岩類、平舘湯ノ沢火山岩類、深浦の笹流山火山岩類、上晴山火山岩類、艫作・へなし火山岩類、深浦火山岩類、六角沢火山岩類、下北半島西部の大揚火山岩類、阿部城火山岩類、男川火山岩類、二股火山岩類、縫道石山火山岩類など》

 

 

第3、4、5層  海域となった層

(局所的に大規模な海底火山活動がありそれは)

袰月火山岩類、今別火山岩類、清水股火山岩類、鳥居崎火山岩類、相馬火山岩類、脇野沢火山岩類、奥戸火山岩類、易国間火山岩類、小川目火山岩類、泊火山岩類、茂浦火山岩類、小坪川火山岩類、名久井岳火山岩類etc.

《北海道黒松内火山岩類と同じ層準にある。

また、玄武岩~粗粒玄武岩の岩脈が貫入しているところがある。(下湯温泉、大鰐鯖の沢、相馬村台所、馬ノ神山、口広川、佐井、川目、etc.)》

 

 

第6層  泥岩、シルト岩

第4~第5層よりも浅海に堆積。浮石凝灰岩が挟まる。小規模な溶岩もみられる。

 

小泊の七ツ石、大畑川下流小目名付近、四ツ滝山北部山地、今別大泊海岸、夏泊半島大島、茂浦南部、浅虫高森山一帯、脇野沢北部山地、梵珠山東麓、飯詰川流域、喜良市川流域etc.

 

 

第7層  砂岩が優勢

 

 下部にはほとんど火山噴出物がない。上部には浮石凝灰岩の厚い層

 

津軽平野東縁部、青森平野西縁部(鶴ヶ坂層10~60cmの浮石を含む)

弘前西南部大秋川高野(高野石英安山岩)、相馬川水本在家南方etc.

 

 

以上は50年以上前の見解なので、その後の変遷が見られるかも・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 


岩肌を探るーー1ーー・・・・下北半島・・・・

2017-08-20 16:25:01 | 旅行

2回にわたる『NHKスペシャル列島誕生ジオジャパン』を見た。

プレートテクトニクスに基づき、アニメーションも駆使した日本列島誕生史は、

「地向斜」や「アルプス造山運動」などの用語があった50年前の地学を習った身にすれば、

まさに“目から鱗が落ちる”番組であった。

ここでは二千万年から千五百万年ぐらい前の4つの大事件を解説している。それは・・・・

①大陸の縁が、プレートの沈み込みの力関係から割れ目ができて、海水が浸入し、日本海が拡大した。

(ハバロフスクと美濃地域の岩石・化石の一致、乙藤洋一郎らの観音開きモデル。割れ目地域の巨大海底火山。仏ヶ浦の映像も多数)

②観音開きが閉じる地域に、伊豆列島の火山島が次々に衝突して、その間隙をうずめた。丹沢山地ほかの山地にはサンゴなどの化石がある。

③西日本地域(紀伊~九州)に高温のフィリピン海プレートが沈み込むことによって、巨大カルデラが連なって生じ、その後地下の巨大花崗岩の浮力によって険しい山々が形成されてきた。その頃の東北日本は、北上・阿武隈・日高などが陸地で、そのほかはほとんどか海底だった。

④フィリピン海プレート、大陸プレート、太平洋プレートの三重点地域の力関係で、フィリピン海プレートの沈み込みが偶然西にずれたことにより、太平洋プレートの沈み込み位置が前進し、東西圧縮が働きはじめ、海底だった東北日本が二千メートル級の山地に押し上げられた。八海山の山頂尾根には平地の川原にあるような丸い石がある。日本アルプスなど東日本の山地は現在も圧縮隆起が続いていると・・・・・

 

これらの動きは、第四紀火山の活動以前のことである。

八甲田、十和田、岩木、恐山などの第四紀火山は景観としては目立つが、それ以前一千万年という時間をかけた堆積や海陸火山活動や海面変動や隆起や風化や・・・・

を秘めた岩肌が広く陸奥の地域にちらばっているのだ。

 

NHK番組でも仏ヶ浦がしばしば登場したので

 

まずは下北の地区から岩肌を覗いてみよう

 

仏ヶ浦

 

 

 

同上

 

 

同上

 

 

同上

 

 

同上

 

 

同上  緑色凝灰岩 グリーンタフ

 

 

仏ヶ浦

 

 

仏ヶ浦

 

 

福浦

 

 

福浦

 

 

縫道石山

 

 

同上

 

 

縫道石山  頂上

 

 

奥薬研渓谷  グリーンタフ

 

 

 

同上

 

 

同上

 

 

同上

 

 

鯛島  脇野沢の磯から

 

 

鯛島  フェリーより

 

 

 

 

焼山埼付近の遠望

 

 

 

 

 

 

 

吹越烏帽子から泊の採石場を望む

 

 

数百万年をかけて、今現れている岩肌・・・

途方もないことであろう。

 

 

 

 


風衝・ガレ・海辺地の植物・・・・・竜飛岬 2 ・・・・

2017-08-07 10:44:30 | 旅行

6月25日 県立郷土館の竜飛岬での自然観察会に参加した。

講師の先生から興味深い説明を聞きつつ

灯台を巡る観察道を歩いた。

 

植物関係では、

トンネル工事関連のアパート跡地で・・・・・

『竜飛岬本来の植生は、北海道から本州の日本海側に連なる風衝地植物が占め、樹ではシナノキやイタヤカエデなど、草ではオオイタドリやアマニウなどの草原が広がっていたが、青函トンネル工事関係の建物が林立して、その植生は一部が一旦破壊された。現在は、それらの建物跡地に、街なかの緑化草としてのクローバーやカモガヤなどが見られ、ブタナがはびこり、ススキが叢生してきている。これらからそこは、かつて人の手が加わった歴史をもつ場所であろうとの推測ができる。』と・・・

 

シナノキ

 

 

建物跡近傍の草原や風衝地樹木

アマニウ(葉が円み)とエゾニウ(葉先は尖がる)

 

 

同上

 

海辺に出ると

 

ハマエンドウ

 

 

ハマハコベ

 

 

エゾオグルマ

 

 

ラセイタソウ   葉の表面は“猫の舌”の感触

ガレ場にパッチ状に生育

 

 

ハマヒルガオ、イブキボウフウなど

 

 

ハマベンケイソウ

 

 

タヌキラン

ランではなくスゲの仲間  たぬき色の花が咲く 水がにじみ出ているようなガレ地に生育  白神山地にも見られる

 

 

スカシユリ

 

 

スカシユリ

 

 

イワテトウキ

漢方薬となると・・・・    白神山地にも見られる

 

 

イワテトウキ、アサツキ

 

 

ハマボッス

 

 

岩場のスカシユリと 土壌層をもつ場所のニッコウキスゲ

 

 

 

ハマヒルガオなど

 

 

ハマボッス、ハマヒルガオ、ハマニンニクなど

 

 

 イブキボウフウなど

 

 

ハマオトコヨモギなど

 

 

 

スカシユリなど

 

 

トウオオバコなど

 

 

コウボウシバなど

 

 

ミヤコグサ、ハマエンドウ、ハマニンニクなど

 

 

オニヤブソテツ

テカテカ光り、岩場の切れ目にへばりついている

 

 

同上

 

 

ハマナスなど

 

 

ニッコウキスゲ

 

 

 

ハマフウロなど

 

 

コウゾリナなど

 

 

ニッコウキスゲ

 

 

ナワシロイチゴなど

 

 

 

鳥類・バードウオッチングでは

今回19種ほど見られたと・・・・・

シメ、オオヨシキリ、モズ、イソヒヨドリ、ミサゴ、ハシボソガラス、ヒヨドリ、ハシブトガラス、ウグイス、ノスリ、オオセグロカモメ、ウミネコ、ハクセキレイ、ウミウ、ホオジロ、トビ、ハヤブサ、ホオアカ・・・

 

これらも皆恐竜なのだ!