陸奥のパワースポット

みちのく青森の、自然や神様など、こころ洗われ元気がでる場所を巡る。

泥炭地植物・・・南八甲田猿倉・乗鞍・・・

2021-08-29 11:39:47 | 旅行

㋇24日 南八甲田散策の会に参加した

猿倉温泉から乗鞍岳入口の一ノ沢までの往復

大きな礫が散らばる道 ぬかるみの道 粘土様の滑る道

ササが覆う道など 難儀した

でも 道端や「矢櫃萢・やびつやち」や「一ノ沢」の泥炭地で

特別の植物たちに会えた

猿倉温泉の入山口

 

矢櫃萢 ピークは左から赤倉岳、矢櫃岳、乗鞍岳

黄色はキンコウカ

 

 

同上

 

キンコウカ  ふみ跡で露わになった泥炭

 

 

一ノ沢の雪田群落では

 

一ノ沢の植生概観

 

 

同上

 

 

同上  侵入防止が施されている

 

 

群落概観

 

 

同上

 

 

同上

 

 

同上

 

 

同上

 

 

同上     イワイチョウ

 

 

同上  ミヤマアキノキリンソウ

 

 

イワイチョウ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アオモリトドマツ稚樹

 

 

ナナカマドの周りに

 

 

ミヤマホツツジ

 

 

道端で・・・

 

ダイモンジソウ

 

 

タチギボウシ など

 

 

 

 

ミズゴケ

 

 

 

タケシマラン

 

 

ミズバショウ

 

 

ハリブキ

 

かつては この旧道に張り出した木の枝に頭をぶつけたり

くぐったりで ヘルメット無しでは歩けないほどだったと・・・・

今は 安全のため最低限必要な枝払いがおこなわれている

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


まぼろしの県道・・・南八甲田猿倉・乗鞍・・・

2021-08-28 11:38:51 | 旅行

8/24 天気に恵まれ 南八甲田散策の会に参加した

猿倉温泉から一ノ沢乗鞍分岐の往復12㎞

休憩を入れて7時間弱の行程だった

「八甲田森林生物遺伝資源保存林」指定のエリアだが

海抜1000㍍ラインの植物相と そのフィトンチッド

いろいろな鳥の声 

ときに漂ってくる獣の気配

昔日の人たちの道路づくりへの挑戦の跡

沢の音

などに触れ

疲労困憊だったが 爽快さがのこった・・・・

 

猿倉温泉の登山口

 

 

熊のしわざだと・・・

猿倉神社の標識

 

 

泥濘地の敷物

 

 

石ころ道

 

 

ダケカンバ

 

 

アオモリトドマツ ブナなど

 

 

車道造り挑戦の跡  石垣

 

 

ヤマアジサイ

 

石垣   精密  石材はどこから?・・・・

 

 猿倉温泉から御鼻部山に至る27㎞の道は、1934年(昭和9年)から3年がかりで施工された。

世界恐慌と1931年~1935年の大凶作によって本県農村は疲弊しきっていた。

そこで、観光を視野に入れた救農土木事業として施工された。

しかし一度も車が通ることなく戦争の時代に突入し、やがて平和な時代になってみると、

道は荒れ果てた状態となっていた。

これが『まぼろしの県道』のいわれだ。軍用道路説はちがうのだと・・・・・・・

 

 

雨が降ると川になる

 

 

アオモリトドマツ

 

 

「矢櫃萢・やびつやち」から猿倉岳を望む

 

 

矢櫃萢~矢櫃橋

 

 

矢櫃萢~矢櫃橋  矢櫃岳を望む

 

 

矢櫃橋

 

 

矢櫃橋

施工当初コンクリート製だったが 1999年(平成11年)に崩壊し 木造で修復された

 

「イワナが見える見える・・・」

 

 

苔むした石垣

 

同上

 

 

ゴマナ など

 

 

『松次郎清水』乗鞍岳山腹に湧く

ここで休息 水筒に汲み 岳のみやげに・・・

 

 

『松次郎清水』の真上にアオモリトドマツ3本

 

 

『じょみ』  ガマズミかオオカメノキか・・・・

 

 

オオカメノキの若芽

 

 

 

【参考①】

矢櫃萢~一ノ沢付近  地理院地図

道路は大蛇行二か所

 

 

石倉山牧場から望まれる赤倉岳、乗鞍岳、猿倉岳

 

 

同乗鞍岳、猿倉岳

乗鞍岳・矢櫃山腹の不自然なラインが

今回歩いた道路跡にちがいない・・・・・

 

谷地温泉付近から

矢櫃岳のスジが道路にちがいない・・・・・

 

 

 

【参考②】

平成11年に崩壊した矢櫃橋

平成15年7月26~27日(18年前) 「青大自然学校」の南八甲田キャンプにて

 

同上

 

同上

 

 


五戸町小渡平公園・・・県自然環境保全地域・・・

2021-08-02 10:13:21 | 旅行

7/18  郷土館の自然観察会に参加した。

場所は、小渡平公園。

熱中症警戒アラートの出ている中、

木陰の道を歩き、

虫や植物や地質について学んだ。

 

 

 

天然芝は きっと 古の“南部九牧”の一つ「又重の牧」のなごりか

 

倉石村は、2004年に五戸町に編入

 

この種の指定は、県内ではほかに、夜越山、大高山、玉松台、愛宕山(むつ)、

僧ヶ森(七戸)など10地域ある

 

 

台地部の芝地はグランドゴルフ場

 

 

台地部から谷へ階段状の道を降りる

 

 

谷へ降りると、かつての水田が、遊水エリアとなっている

両側は崖で、その下は水路となっている

 

遊水エリアは湿地も含めてビオトープとなっている

シオカラトンボが行き来する カワセミもいると・・・

 

観察会の資料より

 

高木 サワグルミか

 

その樹を仰ぐ

 

 

クマヤナギ

 

 

 

クマヤナギ 二年がかりの実

 

 

マタタビ  葉が白くなる

 

 

クズ

 

 

ミズキ  大きい

 

コウライテンナンショウ

 

 

地質の部門では・・・・・・

 

水路に接しているのが「斗川層」  その上方に十和田カルデラの火砕流堆積物

 

 

斗川層

 

【解説】

● 硬く 粘土と砂の間のクレンザー様シルト

● 三戸地域に広く分布する

● 浅い海の底に堆積したシルトで、貝化石やクジラの化石が見つかる

● 火山灰をはさむ

● ホタテ貝の化石で、「ケンヨシホタテ」が出る

 このホタテ貝は大形で重厚なものだが、殻を重厚にし過ぎて絶滅したと・・・・

● 海底が隆起してきたために化石となった

● 層が挟んでいる火山灰の分析から、500~200万年前にできたとされる

● 上部にある火砕流等の基盤となっている

● 東から西へ傾斜している

 

 

 

十和田八戸火砕流堆積物

 

【解説】

● ガサガサの層 白っぽいポツポツは軽石

● 黒っぽいのは、横倒しされた樹木が火砕流の熱で、蒸し焼きにされたもの

● 堆積の厚さは5~6m

● 給源は十和田カルデラの大噴火

● この下に斗川層がある

● 火砕流によって、台地状になり、それが川に削られ、谷ができ、両側は崖となった

● 炭化木は針葉樹

● それを調べると15,500年前のもの

● 十和田カルデラは3回の大きな火砕流により外側の地形ができたが、その3回目の火砕流がここのもの

● 炭化木は、カラマツ、トウヒ、モミの仲間で亜寒帯気候の樹木であり、15,500年前というのは氷河時代が暖かくなりかけた頃に当たる

● 縄文時代の大平山元遺跡の頃のことであり、人が住んでいたかもしれない

● この火砕流は熱を持ちながら一気に太平洋まで及んだので、その地の旧石器人は被災したと考えられる

● 火砕流の上は黒土となっているが、そこは縄文時代に当たる

● ここに、十和田火山の「中ノ湖噴火」による軽石を挟んでいる

● それは、9,200年前の「南部軽石」、6,100年前の「中掫ちゅうせり火山灰」であり、縄文遺跡の時代判定用の目安となっている

 

 

同上  黒は炭化木

● 縦のスジは、火砕流のガス抜きパイプだったと・・・・

● そこにラハール(火山泥流)が入り込んでいる

 

十和田八戸火砕流堆積物の中の炭化木

 

十和田八戸火砕流堆積物

● この下に「十和田大不動火砕流堆積物」があるとみられる

● 青森市野沢に類似の堆積物(大不動火砕流堆積物)がある・・・・

 

 

 

【参考資料】

現在の地質総括表

十和田地域の地質 工藤 崇 平成17年 産業技術総合研究所 より

 

 

青森県立郷土館資料

 

 

産業技術総合研究所シームレス地質図   五戸町付近

 

゜平野堆積物 みずいろ

゜段丘堆積物 うすみどり

゜新第三紀鮮新世海成砂岩 おうどいろ

゜第四紀完新世風成火山灰 うすむらさき

゜第四紀デイサイト流紋岩大規模火砕流 あか

 

 

実物の地層に出会うと、そこが ウインドウ“小窓”となって興味深々となるのだ・・・・・