スペイン母子家庭生活奮闘記☆毎日ドキドキ@マドリッド

夫の仕事でマドリッドにお引越ししたものの、諸事情によりスペイン内別居生活。
母は毎日がんばるよ!

硫黄島からの手紙

2007年03月04日 | マドリッドの過ごし方

映画「硫黄島からの手紙 Cartas desde IWO JIMA」を観た。

スペインでは、外国映画はセリフをスペイン語に吹き替えて上映されることが多い。
それでもオリジナル版で観られるシネ(cine 映画館)がいくつかある。
今回の「硫黄島からの手紙」はクリント・イーストウッド監督のアメリカ映画ながらセリフの95%が日本語だと聞いた。
そのオリジナル版ってことは日本語じゃん!
これはぜひ行かねば。

インターネットで調べてみると、この映画に関してはマドリッドでも結構オリジナル版の上映館は多い。
そしてうれしいことに私たちの住むM市にもオリジナル版をやっているシネがあった!
「13歳以下の子供にはお勧めできない」と書いてある。
子供たちを家において夫と二人で出かけた。
日曜日だったこともありお客の入りは上々だった。
スペインでもアカデミー作品賞候補のこの映画への関心は高い(結果は残念だったけど)。
スナックとコーラを買い席に着いた。
周りを見回してみたが、私たち以外の東洋人はいないようだった。

淡々と反戦を訴えたよい映画だと思ったし、日本の俳優さんたちも頑張っていたと思う。
ただ二宮クンが童顔でどうしても妻子持ちのパン屋に見えなかったのが気になった。
「家族のために」生き延びたい!と思う気持ち・・・まるで少年兵のような彼でスペイン人にちゃんと伝わったのかどうか。
字幕はもちろんスペイン語だったのだが、日本語のセリフに含まれる微妙なニュアンスを短い字幕にするのは難しい。
文化や習慣を知っていないと理解できないこともある。
たとえば前線に行くのに、母親が無事を祈って持たせてくれた千人針をお腹に巻きつけるシーン。
千人針に関して何のフォローもなかったが、いったい何だと思われただろう。

結局ストーリーを追いながらもいちいち周りのスペイン人観客の反応が気になってなんだか集中できなかった。
だってせっかくいい映画なんだからこの国の人たちにハテナマークをくっつけて帰ってほしくないし。
前に出ていって解説したい気分だった。

終わって帰るとき、前列の女性が涙をふいているのを見た。
少しほっとした。
でもスペインで日本語の映画が観られるなんてうれしい。



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