我が家はスクールバスのルートから外れたところにある。
なので毎朝私が車で子供たちを学校に送り迎えしている。
スペインでは右側通行で、ゆえに左ハンドルを運転することになる。
運転歴20年(!)の私だが、左ハンドルは初めて。
新興住宅地なので比較的道幅も広く、運転しやすいのは助かるが、信号の位置や、右折・左折のルールなど微妙に日本と違うので緊張する。
そしてスペイン人は、飛ばす。
車線変更や曲がるときに方向指示を出さない。
なにかというとすぐクラクションを鳴らしたがる。
そうかと思えば渋滞中でも結構すんなり横から入れてくれるし、縦列駐車にモタついていても辛抱強く待ってくれたりする。
つまり、読めないのだ。行動パターンが。
次にどう動くかわからない車が回りをすごいスピードで走っているかと思うと冷や汗が出る。
一番難儀をしたのがロータリーである。
ここM市には信号のある交差点は少ない。
道を曲がるときはロータリーで曲がる。
日本ではほとんどなじみのないそれに関してはまた次回以降にお話する。
とにかく毎日あちこちで絶叫することとなった。
20数年日本で左側をひたすら走っていた私は今もぼーっとしていると逆側の車線に入ってしまい、あやうく正面衝突の危機に瀕する。
ヒヤ~!としつつ車線変更の合図を出そうとするとワイパーが雨も降っていないのにシャカシャカ。うわっカッコ悪い!と止めようとするとますます激しくシャカシャカ。キャ~~!
このような母の車に乗って、子供たちはさぞかし恐ろしいに違いない。
怖いことは他にもある。
高速道路が発達しておりしかも無料のマドリッド周辺は、うっかりすると間違ってするっと高速に入ってしまう。
このあいだもごくごく近所のホームセンターに行った帰りに、自分では地道をゆっくり帰るつもりがなんと曲がり角を一つ間違えただけで、高速に入ってしまった。
誰にも聞こえない空しい絶叫が車内に響いた…。
パソコンの画面が「どこでもドア」に思えるよ。
ちょっとそっちに遊びにいきたいわ~。