世態迷想・・抽斗の書き溜め

虫メガネのようであり、潜望鏡のようでも・・解も掴めず、整わず、抜け道も見つからず

「鰯の頭も信心から・・」

2019-08-06 | 「鰯の頭も信心から・・」

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「鰯の頭も信心から・・」

俗な例えとはいえ、

何かに信仰を求める人の心の揺らぎを突いている。

宗教団は高潔さや権威を示さんとしてその虚飾に傾斜する。

あれこれ考察を積み、編み上げた教えとはいえ、やはり知恵の幻ではないのか。

高位の僧職ほど人々の信仰に安寧の幻想を暗示し続ける。

 

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人類史の大半の殺戮と差別の引き金を引いてきたのは、

他ならぬ宗教である。

宗派の諍いはどんな利害紛争より質が悪い。

妥協ということがない。

なぜに人間だけが持ちうる大らかさを拒否せしめるのか。

大自然の摂理に平伏する以上に、頭を垂れるものがあるはずはない。

 

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篤い信仰者は聖典を唱じることで、自問から逃げている。

人々が只管に、教えに則っとることを促す。

人間の価値を柵の中に限ってしまう。

思索は頑なになるばかりだ。

信仰はこれからも異端を探したがる。

宗教者であっても、信仰者であったとしても、

それで清心さが証明されるわけでもあるまいとおもう。

熱心な信仰者とは、ただ囚われた人のことである。

 

 宗教は普遍的な主題を持っているように見えるが、

やはり思考の征服が到達点である。

思索を信仰の枠内に納めるように構築された偏狭な箱である。

強い信仰心は、自ずから排他と非妥協の芽を生む。

 

 

 


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