脱サラ陶芸家の干支ワールド/「つち団子ブログ」

干支の置物づくりの様子をご紹介/登り窯を焚く/深山焼 深山工房つち団子(ミヤマヤキ)

登り窯に癒されませんか?/深山焼「登り窯復活プロジェクト」

2021-09-17 | 登り窯復活プロジェクト


深山焼の登り窯、

今回は新たな試みの窯焚きになります。


全国的に希少になった登り窯による焼成は、

チェンソー、薪割り機で大量の薪をつくり、人力により丸4日、約100時間燃やし続ける大変な労力です。




そして現在、

登り窯で焼成した作品の特徴である自然釉、灰かぶり(薪の灰が降り掛かりつく模様)や、

壺、花器といった大型の焼物の需要は近年激減しました。

生活様式の変化で、家に床の間が無くなり、花を生ける習慣も、小ぶりな一輪挿しになりました。


購買層も入れ替わり、

綺麗な釉薬のかかった洋食器が売れ筋になっています。


電気窯、ガス窯が主流になった理由がそこにあります。


中国の富裕層、ヨーロッパの一部の人には、日本独自の焼物に人気がありましたが、コロナ禍で、それも途絶えました。


そしてここ20年では、

生産のグローバル化が進み、すでに陶磁器は低価格で当たり前に市場に出回っております。

100円均一や量販店で手に入れられる事で家庭にモノが溢れるようになりました。

その結果、「断捨離」と言う捨てる事の方が重要になり、焼物に限らず、物質的な「モノ」は、充分に足りてしまっていると思います。



6年半前「登り窯復活プロジェクト」で再建された深山焼登り窯ですが、

定期的に窯を焚き続けていくには、コスト的に厳しくなりました。

注釈 
深山焼 登り窯復活プロジェクトとは。
老朽化と東日本大震災で倒壊した深山焼登り窯を多くのボランティアの手で再建したプロジェクト

全国的にみても今後、登り窯が衰退し減少して行く事は目に見えております。
それでも、

登り窯を活用し、登り窯が必要とされる本当の意味での復活を求めて、窯を焚く事にチャレンジしてみようと思います。

「登り窯復活プロジェクト」を再始動いたします。





窯焚きの前半は、とても静かで穏やかです。

今注目されている「焚き火」と似ています。

薪がパチパチはぜる音、煙の匂い、柔らかな暖かさ、キラめく熾火。登り窯の空間は、人に癒しを与えてくれます。


手伝いの女性が

「癒されました〜」

と言って帰る事がよくありました。

前から、やきもの屋達は、その事を感じてはおりました。


陶芸用の窯の主流は、灯油窯ガス窯から、電気窯になりました。

自動車業界もガソリンエンジンから電気自動車に移行していきます。


でも、

オール電化の住宅でも、薪ストーブを入れたい人がおります。

キャンプや焚き火に、人気があるのは

炎による「人間性の回帰」の機運からだと言われます。

今回、その「炎、癒し」の部分に着目した新たな登り窯の窯焚きになります。


皆さんの、ご協力をお願いしたいです。


(燃料としての「木」は、再生可能エネルギーでもあります)




ここからは、
2021年秋の
登り窯焚きタイムスケジュール

30日朝6時点火。

31日の昼12時終了予定。

窯焚き時間30時間。


素焼き温度の800度まで上げます。

薪の使用量は、本焼きの3分の1以下に抑えられます。焼成時間も3分の1以下です。

本焼き(1250度)は後日、釉薬をかけて灯油窯で行います。


4時間ごとに区切り、

リレー方式で交代していきます。

8グループの参加になります。

(コロナ対策としてグループ分け)


その時間は、グループで楽しんで過ごして頂く。


ご飲食OK!(主旨をご理解頂いた範囲内で)


窯場の外の広場は、自由にお使いください。

タープ設営、焚き火ok

4時間で入れ替わります。


参加要件

9月18日〜10月17日の1ヶ月間の土曜日曜日に、ご自分が制作した作品を登り窯に入れて窯焚きします。


手びねり1700円、電動ロクロ3300円〜になります。

または、「窯焚き協力金」任意

参加希望は下記へご連絡ください

………………………………

○お知らせ
窯焚き
お陰様で、各時間帯枠は全て埋まりました。
ありがとうございます。



深山焼 深山工房つち団子
金田利之
090-2955-1939
dango.01@i.softbank.jp
深山工房つち団子公式ウェブサイト
コメント
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