「加賀鳶」・「勧進帳」・「日本振袖始」
「加賀鳶」
序幕、花道に勢ぞろいした加賀鳶のツラネがいつもながら
「これぞ歌舞伎!」という醍醐味を感じさせてくれる♪♪♪
三月筋書の水落潔氏の解説によると
「加賀鳶は市中の火消から優秀な者を引き抜いて構成した精鋭揃いで、
鉞形の髷に雲に稲妻の着付けに革羽織という派手な姿をしていた。・・・」
というように現代人の感覚からみてもとにかくカッコイイ!!!
さぞかし女性にもてたであろう。
居並ぶ中でもとびきり素敵なのが勘九郎丈の魁勇次♪♪♪
左團次丈の雷五郎次も渋くて素敵♪♪♪
幸四郎丈の梅吉もきっぱりとしていて、二役道玄との対照が実に良かった♪♪♪
その道玄の小悪党ぶりをたっぷりと感じさせてくれたのが竹町質見世の場
私は国崩しなお役よりこういうちょっと愛嬌のあるような悪人の幸四郎丈が好きだ。
「勧進帳」
現在の歌舞伎界の中で考えられる「勧進帳」最高のキャスティングの舞台♪♪♪
吉右衛門丈の弁慶 菊五郎丈の富樫 藤十郎丈の義経
吉右衛門丈の弁慶を拝見するのは久しぶりであるが
勧進帳の読み上げが素晴らしかった♪♪♪
富樫にだけでなく観客にも東大寺建立勧進の意義が伝わってくるようである。
弁慶を受けて立つ菊五郎丈の富樫も実に良く二人の間の緊張感が伝わってくる♪♪♪
たまに弁慶の方が偉くみえてしまう義経もあるが
さすが藤十郎丈の義経は手を差し伸べても主従関係がはっきりとしている品格がある♪♪♪
今月は四天王も後見も豪華♪
「日本振袖始 大蛇退治」
米吉丈の稲田姫が汚れなき乙女と言う感じで可愛らしく健気♪♪♪
勘九郎丈の素戔嗚尊が素晴らしかった♪♪♪
玉三郎丈の岩長姫は妖気が漂いその中に悲しみが見え隠れするのはさすが♪♪♪