生誕260年を記念した「仙 禅とユーモア」を拝見した。
出光美術館の創設者でもある出光佐三翁のコレクションのきっかけともなった「仙」なだけに
膨大なコレクションの中から特に厳選された作品を美術館説法とともに堪能させてもらった。
「我か隠れ家ハ雪ちんか くる人事ニ紙置いて行」と仙さん自身が詠んだそうだが、
誰にも親しみやすい仙さんの書画は人気沸騰で絶筆宣言をしても
引きも切らないオーダーがあり、仕方なくまた描かざるおえないくらい
仙さんだいぶ頭を悩ませたらしい。
上手く描こう!などという技巧に走らず、思いつくまま筆をすべらす自由さが
観る者の肩の力を抜かせて、心の奥まで入り込んでくる。
それが仙さんの最大の魅力であり凄さであるのだろう。
命ある全てのものに仏性がやどること
足るを知ること
一切のとらわれがなければ心はいつも自由であること
仙さんのユーモアにあふれた書画に思わずフフッ!と笑わされながら、
人が心安らかに生きて行くための極意が自然に伝授されていく。
2011年の目標は、来年こそ、
「足るを知る!」
「心も体もスリムに!」
と自戒しながら美術館をあとにした(笑)