いよいよ会期も残り少なくなってきた「国宝 阿修羅展」に行った。
土曜日なので覚悟はしていたが、12時30分ごろで
50分待ちの案内が出ていた。
(実際は20~30分ぐらいであったが…)
平成館の前は、長い列ができているが、
東博が日傘を十分に用意してくれているのは素敵なサービスだ♪
第一会場から入ると、まず、明治期や平成の発掘等で出土した
金銀・水晶・琥珀・瑠璃など中金堂鎮壇具が展示されていた。
明治7年に1400点も出土したそうであるから
当時は感動的だっただろうな♪
興福寺は長い歴史の中で何度も焼失しているし、
明治新政府の神仏分離などの混乱と
境内没収による築地塀の取り崩しもあり、
一時は五重塔が売られて取り壊される寸前まで荒廃したそうだ。
それを関係者の方々のご尽力で、今日までに回復してこられ、
来る平成22年に創建1300年を迎える。
8世紀の出土品の数々は、現在でも大変美しく輝いていて
ほとんどが国宝であった。
続いて、拝見した橘夫人の念持仏であった阿弥陀三尊像(法隆寺)が
飛鳥時代特有のふんいきでとても魅かれた♪
阿修羅の周りは大変混雑していたが、
十大弟子と阿修羅以外の八部衆は比較的空いているので
ゆっくりと拝見でした。
どちらも装束の文様などが現在まで残っている♪
須菩提さまがなんとも言えない穏やかなお顔をしておられた。
左を向いて鋭い視線を投げかける迦楼羅が私は好きだ♪
阿修羅は以前、興福寺の国宝館で拝見したことがあるが、
照明などとスペースも関係するのであろうが、
格段にオーラを放っていた☆
正面はもちろんであるが、真後ろからのお姿も
左右のお顔と上に向って広げた細長い手のバランスがじつに素敵♪
鎌倉時代の四天王や菩薩像はとにかく壮大だった♪
最後の部屋でバーチャルリアリティ映像で
蘇る中金堂も拝見できた♪
絵画とは違って仏像というものは、拝したあとに
穏やかな心のやすらぎをいただけるのが不思議であり、
大変有難いことである。