ナノテクノロジーニュース

ナノテクノロジーは日進月歩である。その全貌がわかるよう、日々飛びこんでくるニュースを中心に説明する。

グラフェントランジスタ

2011-11-29 | 日記

エレクトロニクス分野でのナノテクノロジーの寄与をもう少し詳しく説明しよう。そのために、まずトランジスタの機構を説明しよう。

下図に現在広く用いられているシリコン電界効果トランジスタ(FET)の原理図を示す。図はn型FETの場合で、チャネルと呼ばれるp型半導体にソース(S)とドレイン(D)の二つのpn接合(10/2,3参照)が作られており、電子がソースからドレインに流れる様電圧を加えておく。ゲート(G)に電圧を加えると、チャネルの中に生じる電界によってドレインに到達する電子の数が変化する。ゲートに信号を与えると、ソースとドレインとの間を流れる電流がその信号に応じて変化することになる。

                     

アメリカのライス大学の研究者が作成したグラフェントランジスタもFETによく似ているが、その性能は多彩だ。図に示すように絶縁体の上に半導体型グラフェンナノリボン(10/10参照)をのせ、それにドレイン(D)とソース(S)を付着させた簡単なものである(大変難しい実験であろうが)。ゲートに加えた電圧によってDとSとの間の電流を制御出来ることはFETと同様である。しかしながら、グラフェントランジスタはシリコンFETが持っていない色々な性能を発揮する。

             


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